あかんたれブルース

継続はチカラかな

不倫の牝馬

 今日は「有馬記念」ですね。
 暮れの風物詩。今年も終わりが近づいてきました。
 競馬やって頃はこの後の年明け「金杯」までの2週間のブランクが身が持たなくて禁断症状。
 そして、私はギャンブル依存症を克服したのです。(なんじゃそれは?)

 私の稚拙なセオリーでは「ジャパンカップ」激走組は切り捨てる。
 グランプリホース(有馬・宝塚)の好走馬(2着まで)を注目。なのですが、
 ディープインパクトを蹴飛ばすわけにもいかないので、パスします。

 サラブレッドはブラッドスポーツと云われ、血統が絶対条件です。
 三代種祖から脈々と流れた血脈によって近親配合が繰り返されて造られた品種。
 それでも時折、突然変異が現れたりもします。オグリキャップとか。

 モリケイという牝馬がいました。
 夏の新潟競馬でデビューして2戦目で初勝利。
 3戦目の条件戦を快勝してクイーンカップに挑戦したわけですからエリート候補ですね。
 ところが彼女はデビュー時が486キロ。5着に入着したこの重賞では502キロもある。
 牝馬で500キロを超えるのは相当なモノですよ。

 勿論、厩舎関係者は彼女のダイエットに腐心しました。
 厳しき厳しく調教したんです。
 でも減らない。
 馬体重はどんどん増えていく。それでも勝っちゃう。
 不思議な馬だなあ。と、首を捻っていたそうです。

 実は彼女、妊娠していた。
 それもデビュー前に!
 放牧されていた牧場の何処かで、誰かと、やっちゃっていた!
 それが判明したはその年の暮れですよ。

 翌・昭和53年の春。
 彼女は元気な男の子を出産。
 「日吉丸」と名付けられました。
 けれども、血統の裏付けのないサラブレッドは絶対に認知されません。
 父親が分からないので血統証明ができないんです。
 この「日吉丸」は幸いにも乗馬用の馬になったとか聞きましたかね。
 出産をしたあともモリケイは走り続けて中央・地方で8勝をあげたそうです。

 オンナは強いねえ。
 いや、母は強し。

 ああ、それでも「有馬記念」の牝馬は消しですよ。