あかんたれブルース

継続はチカラかな

オンナ♪ なんてさ♪

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 ようやく今年のノルマを完了させました。疲れた。
 四時には終わるかと思ってましたが六時までかかっちゃったよお(涙)。
 バイク便さんに渡したのは七時半でした。

 締め切りに追われる仕事です。因果な生業。
 私がこの業界に足を踏み入れたのは22歳の7月でした。
 初めて担当したのは「モデルカタログ555」という
 現役ファッションモデル555人の写真集です。凄い力業の気の遠くなる仕事でした。
 印刷物に写真を割り付ける最終作業として「トリミング」という原始的な指定があります。
 ポジフィルムを引き伸ばし機にはめて透過した画像をレイアウト用紙になぞる。
 「アタリ」をとる作業がそれです。
 555人もいますからそりゃ大変です。夏でしたからね。暗室は冷房が効かなかった。
 355人はやりましたかね。あとの200人は同期の門田君が手伝ってくれました。

 その表紙の撮影がありまして、初めてのスタジオ立ち会いです。張り切りましたね。
 なぜか門田君の鼻息が荒い。
 なんだコイツ、これが目的だったのか? というのは冗談で私も張り切ってましたよ(笑)。
 なんせ、当時の売れっ子モデルが12人も集う。しかもレオタード。
 そして、超目玉はキリンレモン7代目(か8代目だった)さわやかさん・ジョジ後藤。
 可憐でした。もう妖精のよう。天使かな。

 六本木の防衛庁横のスタジオでカメラマンと担当編集者とうちの社長と私。
 そして、なぜか門田君もいる。
 ふたりで興奮しながら撮影を見守っていました。真面目にですよ。
 これっぽっちも邪念なんてない。熱い視線で瞬きさえしない。ああドライアイになっちゃう。
 シャッターの音と門田君の鼻息しか聞こえない。門田君には私の鼻息が聞こえたかしら。
 さあ、撮影も佳境です。その時、
 モデル達3人がカメラマンにヒソヒソ話を始めます。なに?
 どうも私たちの視線があまりにも彼女たちには痛すぎたようで、私と門田君は

 スタジオの外に出されてしまった。ええ!そんなあ。

 暑い日でしてね。外では蝉がミンミン泣いている。
 「だいたい門田君がイヤらしい目で見るからいけないんだよ」
 「馬太郎君だって鼻息荒かったじゃないか」
 二人は言い争いになってしまいます。暑かったんです。

 それでも、へこたれない私は、そおっとスタジオに忍び足で向かうと。シーッ
 覗き魔のように重い鉄の扉をほんの少し開けて、ほんの少しですよ。
 あれ?なぜか門田君も後ろにいる。そして、二人は見た。

 スタジオで上半身裸のカメラマンと担当者とうちの社長、、、。
 カメラマンの横で裸の社長と担当者が「最高最高」と叫びながら飛び跳ねている。
 いったい、これはなんの宴だ。このために俺達は外に出されたのか。。。
 それでも私と門田君はずーと覗き続けていました。これも修行ですから。

 あとで聞いた話だと
 「私たちだけこんな格好じゃあズルイ」ということで残ったスタッフは上半身裸にされたとか。
 そうですか。

 それから2ヶ月後、ジョジ後藤は引退しちゃった。
 結婚とのこと。なんと妊娠4ヶ月?
 ・・・
 じゃあ、あの時は、既に、、、。
 これだからなあ。オンナは、、、。

オンナ♪なんてさ♪ って唄今でもカラオケにあるかな?