あかんたれブルース

継続はチカラかな

暴力暴言の意識と無意識



柔道女子日本代表の園田監督が辞意しました。
いまテレビでやってる。

園田監督曰く、自分としては「暴力」という
意識はなかった。選手達との信頼関係が
一方的なものだったと反省してる。
というものです。

わたしは思うのですが
問題は「意識」にあるんだと。

暴力とは意識していなかった。これは事実だと思う。

だからね、「絶対に暴力はいけないんだ」
という有識者の論調は意味をなさない。

だって本人さんは
それを暴力とは意識してないんだもん。

うり坊がきっちり線引きすべきだといったけど
わたしはその線引きは難しいと思うよ。
どっからどこまでを暴力とするか?

「何十回も殴れば暴力です!」という人もいるだろう。
そりゃそうだよ。そんなのわかりやすいじゃないか。
問題はもっとグレーゾーンの部分だ。
だから線引きは無理。

昔のセクハラ議論と同じ。
馬太郎が食事に誘えばセクハラで
キムタクが誘えばそうじゃない。みたいな

この岡田監督の意識のなかに
現場の「ノリ」「慣習」みたいなのもあると思う。
指導とはそういうものだと。
桜宮の野球部の場合もこれだよね。

もっと線引きして、武道がそういうものだとしようか。
でもね、同じ武道でも柔道と剣道は違うよね。
柔道とか相撲とか体がふれるものは
なぜかこういった指導が幅を利かしている。
種目によって差があるのも確かですが
ま、古いってことでもある。

意識でもうひとつ
この園田監督は選手達から愛想をつかされてる
ことを気づかなかった。ここが痛いんだ。
これは馬鹿亭主馬鹿親父がDVやってて
それを躾だの愛だのと勘違いしてるのと一緒。
1人2人じゃない。15人もだからねえ。
もしそれを信頼関係の構築だとしらだよ
せめて半分ぐらいは擁護する選手が
出てもいいはずなものです。
この事実をもってもまだ信頼感云々を
信じていたとしたらとんでもない間抜けなわけだ。
それで通るのがスポーツの世界だったわけです。

でも、これってスポーツの世界だけじゃないよ。
こういった変な常識が罷り通っているのは
社会全般にいえることです。
学校でも会社でも家庭でもネットでも

力で支配しようとしてる。
この手法が手取り早のだ。お手軽なのだ。
そんだけ。


ちょっと話を変えるけれど
わたしはブログをやってから特にそうだけれど
なぜか関西の友人が多い
思いおこせば七割ぐらいは関西人じゃないかな。
(いなくなった人もふくめてだよ)

うるさくて口の悪いガメツイどギツイ関西人だ。
だから関西人は嫌われる。
ゴロツキか詐欺師か酔っ払いって感じでしょう。
またそういう東京人を嫌う関西人。
わたしは九州人ですからね。フェアです(汗)
そんなフェアな自分と関西人の波長が合うって
なんか悩ましいなあ(汗)

わたしは好きだけどね。
何を考えてるかわからい東京の人より
バカだけど可愛い関西人が好きです。

でね、しみじと思うのは
こんなガサツな関西人たちですが、
実は内面は非常にナイーブで傷つきやすい。
実際に傷ついてる。なにに?
亭主やら友人知人の暴言に傷ついてる。

どうも暴言や荒事を本音で親愛の証と
勘違いしてるフシがある。

ここでだ、園田監督の意識してなかったの件
馬鹿亭主もその友人知人も本人も
気づいてないのだ。
その「ノリ」がヘンってことを。
いや変容してしまってるってことをだな。

関西弁とか関西のノリってここ二、三十年で
大きく変わった。

古い日本映画で関西を舞台にしたもの
観てご覧んなさいな。なんともいえない
味わいがあるものです。

昨年死去した作家の藤本義一が生前それを嘆き
その戦犯をさんまとダウンタウンだとした。
まあ、さんまはそうでもない気もしますが
ダウンタウンの尼崎のノリが関西を席巻し
吉本興業と共に全国に流布させたのは確かだ。

昨年かな関西の友人と揉めました。
年齢は同じぐらいです。

「なんなんだその物言いは!」
「これが関西のノリや。馬ちゃんにはわからんのや」
「わかるわからんじゃない。
 どういう了見で俺にいってるんだ。
 俺は別にドツキ漫才の相方やってるわけじゃないぞ
 ヤンキーヤンキーしやがって
 なにがそんなに面白いんだあ?ああ?
 面白くもなっともないじゃないか。
 パターン化しやがって
 俺は普通に会話したいんだよ。
 そんなお約束みたいな会話なんか意味ない。
 なめてんじゃないよ。バカ
 そういうのがやりたいんだったら
 よそでやってくれ。俺はごめんだね」

といって、泣かしました。
暴言ですね(汗)
完全に意識して言いましたから。

意識してる、してない。
そんなのあまり問題じゃないんだな。
センスの問題であって、
常識的にパターン化したノリに流されてしまってる。
そりゃそうだよね、周囲がみんなそうだと。

ただ、わたしがその周囲にいる人間じゃなかった。
相手も面食らったことでしょう。ごめんね。

わたしはあのやさしい関西弁が好きだな。
そういうことは、関西の文化人とやらが
もっと発信するべきだと思う。
たかじんとか色々いるんだろう?
東京人を意識する以前の話としてね。