山守さん弾はありゃせんがの（2）
高倉健と菅原文太を比較する場合
義理と人情を秤にかけて
義理が重いのが高倉健で、
人情が重いのが菅原文太と記しました。
文太は情の人なのだ。
だから仁義もへったくれもない
親分だろうが兄貴ぶんだろうが叔父貴だろうが
誰であろうが間尺にあわないことや
理不尽には徹底的に行動する。
我慢しません。速攻です。
ま、それが逆に傷口を抑えるわけで
実録路線で健さんを通せば殺人マシーンになっちゃう。
文太は
狂犬のような役柄を得意ともした。
『実録外伝九州進行作戦』では
夜桜銀二を好演した。
山口組が九州博多に送った鉄砲玉役です。
非常に渇いた役でしたが
実際は兄貴分を慕う、情の人だった。
『県警対組織暴力』では悪徳刑事でしたが
そこにもやはり情を隠せない。
それこそ『仁義なき戦い』シリーズの
広能昌三がまさに情の人そのものだった。
『あゝ決戦航空隊』の小園安名役もよかった。
終戦を迎えても以前と徹底抗戦の姿勢を崩さない。
まあ今の常識じゃ異常、キチガイ、狂人です。
そう小園は狂人扱いにされてしまった。
観てご覧。
大西滝治郎にも小園安名にも
その言い分には一理はあるから。
そういうものに蓋して、
日本人は大切なものを失ったんだ。
この作品を右翼が喜ぶか左翼が喜ぶか
そんな薄っぺらいものじゃない。
これが今現在の日本の言論統制表現抑圧だ。
誰がそれをやってる？
自民党がか、官僚がか
違うよ、私たち国民がやってるんだよ。
なにが民主主義だばかやろう。
薄っぺらい倫理とか道徳を持ち出して
臭いものに蓋してまわる番犬だな。
それで胸張ってるんだから恥しいやら
情けないやら
民放が無理ならNHKで『仁義なき戦い』
やればいいんだ。
そこで四の五の言ってくる
連中がいたら叩き潰してやりたい。
今度は『風立ちぬ』の禁煙クレームみたいに
笑ってすませないぞ。
民主主義の敵はお前だ！
と糾弾したいです。
やってくれよNHK。
じゃないと、菅原文太の追悼ができないじゃないか。
それは日本人として
あまりにも仁義を欠くんじゃないでしょうか。
これはもう異常事態ですよ。
菅原文太の追悼番組が組めないなんて（涙）
ダイジェスト版でもいいからNHKは『獅子の時代』
をオンエアしてみたらどうでしょう。
そういえば、十年ぐらい前に仁義なき戦いの
ドキュメンタリーやたんですけどね。
天下のNHKで。
また、記事にしますが『炎のごとく』という
幻の作品があります。
ビデオ化もDVD化もされていません。
この機会に是非BSあたりでお願いしたいものです。
