あかんたれブルース

継続はチカラかな

母のオープンリーチに愕然

高齢痴呆症で要支援2の母であります。
そのサポートで小さな家のひとつの屋根の下での
同棲生活なのですが、
耳も遠いので通常のコミュニケーション
意志疎通がなかなか難しい。
そのくせ
母はしょっちゅう独り言をいうので
テレバシーのように母が今何を考えてよーくわかる。

痴呆の主な症状としては
物忘れがひどい。
今言って確認したことをすぐ忘れてしまう。
水道ガスの出しっぱしつけっぱなしは茶飯事。
料理にチャレンジしては鍋を焦がしています。
困ったものです。
といって、わたし自身も50を過ぎて
物忘れがひどいくなってしまい
あんまり強くは言えないんだよねえ。

そんなこともあるし
また、一緒に生活してて四六時中ガミガミいうのもね
と最近は笑って片付けることが多くなっている。
最初の訪問販売の件を
さほど気にとめなかった理由のひとつにそれもある。

老いは確実に進行しているのだ。
その現実に対するジレンマが
家族を苛立たせてしまう。

できれば、あとどれくらいこうやって
笑って過ごせるか
そういうことを考えていたりする。
そういうとき、漠然と
あとどれくらいそれが許されるものなのか

深くは考えないようにしている。
こういうのって逃避なんでしょうかねえ

そんなこんなの一昨日の晩
母は寝ますと言って隣の寝室に行き
わたしは隣の部屋で本を読んでいました。
欄間から母の独り言が聴こえてくる。
 風邪だけひかないように暖かくしておこう。
 風邪ひくとなかなか治らない。
とかいう毎度の口癖念仏のような金言集。
それから五回目のお休みなさいを最後に静かになった。

やれやれようやく眠ったかなと
30分ぐらい経ちましたかねえ
シーンと静まりかえった実家に
母の声が
寝言ではなく
はっきりとした、独り言つぶやきでした。
「あいた、晩飯を食べわすれた・・・
(面倒だから)もう、いいやあ」

母ちゃん、晩飯は食べたじゃないか(ToT)

ショックだった。

コントで使われる定番の年寄りネタを
マジでライブでリアルに遭遇。
遂にここまできたか・・

前途多難。