あかんたれブルース

継続はチカラかな

笠原和夫『昭和の劇』の「昭和天皇出生の秘密」

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 笠原和夫は私が最も尊敬する脚本家です。
 東映美空ひばりの映画シリーズから任侠路線。
 そして、『仁義なき戦い』を代表する実録路線で多くの作品を手がけました。

 こう書くと商業ベースに沿った脚本家というイメージです。
 実際そうなのですが、その範疇の中で独自の取材作業と緻密な構成から
 日本映画史に残る数々の名作を世に送り出しました。

 彼の死の直前に刊行されたのが対談形式の『昭和の劇』です。
 定価4286円(税別)はちょっと高いのですが、内容は充実したもので、
 脚本家・笠原和夫と彼の戦争観を知る集大成的著書です。

 その中で、昭和天皇誕生に関するエピソード。

 大正天皇は生殖能力(子供ができなかった)に問題があったそうです。
 そこで貞明皇后に何人かの男性をあてて子供を産ませた。
 昭和天皇秩父宮高松宮三笠宮
 皇后は二番目の男性を愛し、秩父宮を溺愛したのだそうです。
 宮中某重大事件昭和天皇のお后問題で山県有朋の失脚に発展)や
 二.二六事件はここから生まれるのだと。

 ニュースソースは
 東久邇宮終戦直後の皇族内閣首相でその後皇族籍離脱)。

 昭和天皇はそのことを知ったうえで天皇の職務を全うすることに務め。
 秩父宮はそれを意識して二.二六事件に発展したと。

 機会があれば『昭和の劇』。
 読んでみてください。
 歴史考察のひとつのファクターとして。