あかんたれブルース

継続はチカラかな

アナタのこの映画が一番って?何?デス?カ?

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 さて、御盆ということで、たとえばですが。
 みなさんがこれまでの人生をふり返ってみて、一本の映画を選ぶとしたら何ですか?
 マイベスト映画オブ ザ ライフ です。
 10本とか5本とかじゃない。洋画邦画の区別も無し。とにかく一本勝負。
 どんな映画ですか?
 よろしかったらコメントにその作品とその理由など書き込んでみていただけませんか?

 で、言い出しっぺの私から、、、。色々考えた結果。

 ジョン・スタージェス監督の『大脱走』にしました。

 1963年の作品でその3年前に
 無名のマックィーン、ブロンソンジェームズ・コバーンたちが
 『荒野の七人』でスターダムにのった。その続編的ニュアンスの作品です。
 黒沢の『七人の侍』の焼き直しですが、こちらはちゃんと断りをいれたようです。
 音楽はどちらもエルマー・バーンスタイン ! 最高でした。
 中学2年の頃、これを観て気が狂い親爺の原付バイクを勝手に持ち出しては
 ヒルツ(マックィーン)に変身して近くの海岸公園を暴走しておりました。はは

 一本限定とするのに、娯楽大作じゃあ力抜けするかもしれませんが、
 これが私の結論です。

 この作品は群像劇として上記の三人以外に数々の名優たちが出演しておりました。
 ジェームズ・ガーナーデヴィッド・マッカラム(「ナポレオン・ソロ」のイリア)
 ジョン・レイトン、リチャード・アッテンボロー(後にプロデューサーとして活躍)
 ドナルド・プレザンス(悪役などやってました)などなど。

 なかでも、当時、私はジェームズ・ガーナーの大ファンでして、
 いや、この作品でファンになったのかな?
 彼演じる英軍(米軍?)パイロットと視力を失ったドナルド・プレザンスの友情。
 泣きましたね。
 これを友情と解すのか無性の愛とするか、煩悩とするか、、、。
 アメリカ映画のヒューマニズムって結構好きです。
 この頃のアメリカには損得はなかったのか?

 マックィーンもアイリスという鬱病気味の戦友を勇気づけていました。
 あの独立記念日の三人の鼓笛隊、ジャガイモ焼酎。

 この作品は娯楽作品として位置付けられるでしょうが、色々な意味で、
 メッセージ性も豊富で、また、内容的にも素晴らしい。とくにシナリオ。
 ビデオとかない時代でしたからラジカセに全編録音して(映像無し)聞き直したものです。

 ラストシーン。(捕らえられたヒルツと捕虜収容所所長の会話より)

所 長 「君は運がいいぞ」
ヒルツ 「俺が? 捕まったのになんで?」
戯けていたヒルツがここで間をおき、すべてを悟り語調が変わる。
ヒルツ 「何人だ?」 
所 長 「50名だ」

所 長 「ベルリンへ行けるのは君の方が先になりそうだな」
といって去っていく。

大量脱走の責任を負ってモスクワ戦線に左遷される所長。いや、それとは別に、
この言葉にはドイツの敗北がこめられていたのですね。
理解するのに3ヶ月ほどかかりました。