あかんたれブルース

継続はチカラかな

明大前の八百屋さんの街の灯火

イメージ 1

東京八景「明大前」

 むかし井の頭線の東松原というところに住んでいました。
 下北沢からふたつ目、明大前のひとつ手前で両方歩いていける距離です。
 だいたい飲むときは下北沢がメインなのですが、
 明大前のガード下に「武蔵」という行きつけの居酒屋がありました。

 マスターが詩人で店のあっちこっちに自作の人生賛歌の張り紙あり、
 日本酒が豊富で「Y酒」なる怪しく超低価格のお酒がありました。
 決して中身については明かさなかったなあ。

 その日、7時頃でしょうか。
 早く仕事が終わって、妻と「武蔵」でも行こうかと
 歩いて明大前のほうに向かいます。
 細い路地(この辺りの道はけもの道のようです)を抜けて
 教習所の前あたりに出るとその向かいに八百屋があります。
 老夫婦が早くも片付け始めている横を通り抜けて三、四件目が「武蔵」。

 今夜も愉快な明大生がはしゃいでいます。
 応援団でしたね。(たのむから店のなかで吐かないで)
 なんだかんだ与太って、ありゃ12時前だよ。そろそろ帰ろうよ、と
 お勘定して、店を出ます。
 その日はそれで切り上げて帰宅しようとすると、、、。

 暗い夜道に煌々と灯り。
 はて? ああ、あの八百屋。
 なんと老夫婦はまだ片付け続けているじゃありませんか。
 時計を見ると11時45分でしたか。
 私たちが通り過ぎたときには既に片付ける始めていましたから
 延々5時間以上も二人は作業していたことになります。

 明日は何時から店を開くのでしょうか、、、。