あかんたれブルース

継続はチカラかな

日本映画の金字塔「七人の侍」と「砂の器」の間にあるもの。

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 『仁義なき戦い』をネタにしてコーナーを作りました。
 「仁義の小部屋」ね。 (コアなネタで敬遠されるかな)
 映画や原作はもちろん昭和・戦後史から差別とか組織力学余談津々浦々を熱く語ります。
 おい、明治はどうした! グッ、、、。明治も語ります。
 もし、映画シリーズを観ていない方で興味が湧きましたらレンタルで観てください。
 『訓録・仁義なき戦い』(徳間書店)も読んでね。

 上の写真が「ゆたちゃん1号」さんにお借りした例の写真です。
 終戦直後の軍港呉でひっくりかえっている軍艦。悲しいですね。
 敗戦国にこのようなものは不要です。
 近くには海軍兵学校江田島があります。
 もともと海軍兵学校は築地にありましたが教育環境を考慮して移転されましたとな。
 「仁義」の広島ロケはほとんど江田島で行われました。

 梁石日の『夜を賭けて』は終戦後の大阪の朝鮮部落の通称アパッチ族
 スクラップに群がるお話でしたでした。(映画化もされておるので是非どうぞ)
 この軍港・呉には途方もないスクラップ(みんな血税で造ったのに、、、涙)有り。
 これがちょっとしたスクラップバブルとなります。
 特に砲弾処理は危険が伴います。そのぶん旨味もある。
 一攫千金を狙って、荻野一なる男がこれで巨万の富を手に入れます。
 そのおこぼれに預かったのが「仁義なき戦い」の真の主役と一部で囁かれる山村辰雄。
 映画では山守義男、演じましたのは金子信雄(一世一代の当たり役)でした。

 土建屋山村組(山守組)はこうして誕生したわけです。

 山村(山守)組は暴力団というよりもベンチャー起業として発足したわけですね。
 けれども敗戦という無政府状態では暴力という力の裏付けがなければ成り立たない。
 そこで山村(山守)は復員兵で当時行き場のない腕に自信の乱暴者を集めます。
 その首領格に選ばれたのが「人斬り哲」こと佐々木哲彦(映画では坂井鉄也で松方弘樹)でした。

 映画『仁義なき戦い』は広島の原爆投下映像ではじまります。
 広島は焦土と化して敗戦を迎えましたが、この呉の町は軍港として栄えた町です。
 敗戦によって多くの失業者を出し、スクラップや砲弾処理で新たな活気が生まれます。
 その活気と背中会わせに「暴力」という原始的な秩序の「法」が横行したわけです。
 ということで、このコーナーのオープニングには是非この写真を使いたかったのでした。
 「ゆたちゃん1号」さん、有り難う御座います。

 タイトルはテレビ東京の特番でこのシリーズが堂々の第2位に輝いたところから。です