私は以前に、ブログを立ち上げてからの感想として、
こんな頼りないツールが人と人とを結ぶ不思議を告白しました。
それを蜘蛛の糸と表現し(最初はこんがらがった糸電話でした)、
結構頑丈な素材でできると表現したものです。
それは、私にとって、ちょっと驚きの事実でした。
昔と比べて現在の情報量は飛躍的な拡大の一途をたどっています。
それと同時に活字離れが嘆かれてもいるようです。
幕末から明治にかけて、この頃はまだ出版物が少なかった時代ですが、
「訪人癖」というものが流行りました。
これは知人でもない知らない人物を訪ねて、その知識や志を聞く。というもので
全国の噂の高い知識人を訪ねて自分を啓蒙・啓発する周遊の旅のことです。
実際に九州では福岡黒田藩にその人材が厚く、
長州や薩摩から多くの志士たちが訪ねて来たそうです。
けれども以前、記事にしたように
福岡藩の政変で多くの優秀な人材が素直に切腹してしまいまして、
人材が枯れてしまった。嘘のような本当の話ですが、ホント。
で、何を言いたいかといいますと。
なんかブログって、その頃の「訪人癖」に似てるな。と。
一昨日、御輿を担いでいるときに思いましたですよ。はい。
と、思えば、昨夜はガボさんからキツイ問いつめがありまして、
「道場破りか!このオヤジ」と。
我が流派では他流試合を認めておりません。でもいいのですが、
そこは知の狩人、愛の伝道師、恋の行商人、変態富山の薬売り、ですから
この舌が動けば、この指が打ち込み可能ならば、なんだって弾き出しちゃう。
で、何を言いたいかといいますと。
こういったブログというネットツールが結局はアナログ的な「訪人癖」となる不思議。
変な出版物を読むよりは、よっぽど面白いものかと考えるところでした。
「ウェブ進化論」を首を傾げながら読んでいましたが、
意外なアナログチックなブログの特性を見いだし、ちょっぴり嬉しい。
人生は人との邂逅にある。
こう言い切れるものなのですって、ね。