先日、我が家の食卓に湯豆腐が登場。
ああ、もう秋。お鍋の季節なのね。日本酒あったっけ?
冷や奴はご飯に、湯豆腐は日本酒に合います。どちらもお米。
豆腐といえば、先日紹介した池波作品では「仕掛人・藤枝梅安」シリーズ。
主人公・梅安の相棒の彦次郎は大の豆腐好きでした。
「肴は摺り生姜を落とした、熱い豆腐汁のみであった」
彦さんは毎度、豆腐を手早く男料理に仕立てます。ごくり。
豆腐を田楽にして味噌でいただくも良し。
時代小説の酒の小道具には光る存在ですな。
豆腐って不思議な食材です。
シンプルであればあるほど引き立って、これが寄せ鍋に入ると目立たない。
昆布を敷いた土鍋に豆腐とタラ。薬味に紅葉おろしなんて、いいですよね。
親バカが我が家で我が子を愛でると「こんな可愛い子」はいないと確信してたのに、
運動会や学芸会、参観日で他のお子の中にあると、そうでもなかったり。あれ?
愛の力は時々幻想を抱かせるものなのね。
(中には場所を問わない美形の場合もあるんでしょうが)
酔っぱらって帰って来た水商売の女房が台所の水道水をコップに注いで飲み干す。
「ああ、美味しい」
その後ろには妻の帰りを待っていた冴えない中年男。
この女房が流しにもたれるように空のコップを眺めてこう言います。
「あなたって、お水みたいねぇ」
男は取り留めのない女房の言葉に戸惑い気味。
「普段はなんとも思わない当たり前の存在、
でも、なくては困るし、こんな時はとっても有難味がわいてくる、、。
あなたって、お水みたいな存在よね」
昔、どこかの東芝日曜劇場での一幕。
なんでこんなシーン憶えているのか? マセタ餓鬼でした。
豆腐もこんな感じでしょうかね。
幸せって、こんな感じなのかもしれません。
○イラストは桜雨・画男(←最終的に画伯になります)次回は得意のコマ割り漫画か?
画男の絵をもっと堪能した方は
URL: http://blogs.yahoo.co.jp/args700/21473437.html