「七人の侍」(2)
映画『七人の侍』の中で勘兵衛・志村喬の重要な参謀役を五郎兵衛・稲葉義男が演じています。
村を野武士から守る砦にする攻城をこの五郎兵衛が担当します。
その巧妙な戦略論に勘兵衛は脱帽します。が、ただ一カ所、手薄な弱点がある。
その手を勘兵衛が指摘すると、
「良い城というものは抜け目があるものです」と五郎兵衛。
彼に対する勘兵衛の信頼は益々高まるという件あり。
ブラビー! ブラボー!
なんたる、名言。是、正に、人生の金言ではないか。
いま世間では皆、抜け目のない人間になろうと必死をこいておらぬかや。
絶対損はしたくない。貰っておかなきゃ損。出し抜いてやろう。舐められちゃいけない。
などなど
抜け目のない人間に成ろうとして結局出口の無い袋小路に幽閉されていないか。
それが閉塞感の正体だ。
抜け目の無い奴なんて、そんな格好いい者じゃないですよ。勘違いしちゃだめ。
抜け目だらけでいいんだよ。ぐらいの根性でどどんと勝負するんですよ。
相手はバカだから「むむ、隙がない」ってなりますから。
司馬さんの『北斗の人』にもそんなエピソードがありましたね。
三国志なんかでは空城の計でしょうか?こういちさん違ってた?
まあ、いいや。
相手の事は別として、それ以前に自分が潰れちゃあ話にならない。でしょ
良い城というものは抜け目がある。 ついでに無事是名馬。もオマケだ。
ちょっと古いですが綾小路きみまろの毒舌漫談に
「みんな幸せになるために生まれてきたの。お金持ち何んかになるために生まれてきたんじゃない」
解説すると袋小路と綾小路の洒落ね洒落
なんか短いけれど、今日は上手くまとまった。
写真は「七人の侍を語る」より拝借
七人の侍は戦いのなかで八平、そして、五郎兵衛を失ってしまう。
http://www.coara.or.jp/~otsu/samurai.htm