猿に噛まれた話を書こうと思ってたんですが、
ガボさんの「言葉の暴力」を読んで、私も少し思いをうち明けてみますね。
少し次元の違うところで2つ。「言葉」についてです。
上京して驚いたことは東京の人たちが「言葉」を乱暴に使っていることです。
中でも「殺すぞ」という言葉をバイト先の社長が平気で連発しているのには驚きました。
彼が特別なタイプというのではありません。東北出身の人でした。
大方が地方出身者で東京の言葉、江戸弁ではなく「標準語」に順応させています。
「標準語」は「英語」ほどではありませんが言葉の数と種類が少ない。
それに比べれば地方の方言には遙かに多い「言葉」のニュアンスを含む「数と種類」があります。
「殺す」という言葉を私の地方の言葉に直して、はたしてこの状況に適応するか?
しないですね。一色触発。ナタか出刃かカマが出てきそうです(汗)。
標準語にはそんな「甘さ」があります。
地方には、子供言葉、大人言葉、商用言葉、女言葉、喧嘩言葉など、
その用途と使う人と相手によって様々な種類があり、微妙な上下のニュアンスもあります。
人工語の標準語はそこまでキャパがなく、使う人たちも退屈するのでしょう。
乱暴な口調を含ませることで個性や感情表現の応用にしてしまうようです。(危険がいっぱい
変な関西弁を東京人が使いたがるのもそのひとつなのでしょうね。(関西出身の人は笑うよ
もうひとつ、無神経について、
発せられる言葉に悪意があるとすれば、それは問題ですが、
もっと問題なのはそれを発する側の人間にまったく悪意がない場合。
それがまた、その言葉が、そんな時に限って凶暴で無慈悲で陰険で救いようがない。んだな。
無神経な人は老若男女を問わず、存在します。性質ですから一生治りません。(きっぱり!
そんな人たちとは別な話として、本来それほどの無神経でもないはずの人たち。
その多くが、無神経に陥っている現象が最近多いようです。これは厄介だ。
たとえば、ここまで神経を使わなくてもいいのにと思う人がいます。
ちょっと古いですが「気配り上手」でしょうか「慇懃無礼」かな?
そんなタイプの人が「ええ!」っていうような事をサラッと口に出すのを何度も耳にします。
本人は悪気じゃないからケロッとしている。でも、言われた人は顔面蒼白。あっ、震えてるよ。
また、言った本人が事の重大性を気づいた場合、これも大変な自己嫌悪に苛まれるようです。
でもだいたい気づかない。(気付くと幸か不幸は50:50)
これは、お酒の席でもあることで、酒癖の悪い人は「本当に」気を付けた方がいいです。
もう、酒なんか飲まない方がいいと私は言いきりますね。飲酒運転の次ぎに不味いですから。
公夫さんがはじめて本を出版することになりました。
著者割り当ての見本刷り10冊のうちの一冊を知り合いの女性編集者に贈りました。
できれば彼女の会社の雑誌かなにかで紹介してくれたらいいなあと思ったからです。
彼女は喜んでくれたそうです。
そして、数日後、
「先日は有り難う御座いました。母が喜んでいました」 だってさ。凄く丁寧だけどね。
彼女は喜んでくれたそうです。
本来なら大笑いするのですが、この話を聞いた時は笑えなかったですねえ。さすがに。
想像力の欠如は、さらに、蔓延を続けている。
あなたも、侵されて? いない? か?
イラストは山本峰規子さん。