テレビ東京ではお昼過ぎに旧作の洋画を放映しています。
25年ぐらい前もそれはあって、その昔に対しての旧作(60年代以降の作品)を放映していました。
ビデオや、ましてやDVDになんて焼き直される価値を認められない作品たちですから、
逆に今ではそんな作品を観ることが難しくなってしまいましたね。
そんな作品の中に『平手打ち』というイタリア映画あり。(新聞の番組欄で発見、未観)
凄いタイトル。多分直訳なのでしょうが、これでどうやって90分もたせるの?
上の写真はそれよりもっと昔の30年前、
ある高校生が上級生の番長(死語)に左顔面を殴られた4日後の図です。
事の顛末は、
体育祭の棒倒しで上級生チームに対抗しようとする決死隊7名。
敵の大将を粉砕しないことには勝機は掴めないことを何回かの予行練習で悟ったからであります。
この大将っていうのが全身筋肉で柔道部・レスリング部・陸上部の兼任キャプテン。
高校卒業後は自衛隊に進んだ典型的な軍人タイプ。(?)
当日の朝、私たちは水杯で決死を誓います。そして、スタートと同時に敵の棒ではなく、
「彼」を目指して疾風の如く奔りました。私たちは風です。
というか航空ショーのスクランブルでしょうか、
中心から左右の3人ずつは目標に近づくにつれ外側からなだらかに円弧を描いていきます。
ほかの6人は遠ざかっていくのに、
ただ一人、真ん中の彼だけがその目標の男性に向かって、風なんだなあ。
勝負は一瞬一発で決しました。
最初何が起こったか分からなくて、立ち上がったときには棒倒しは片付けの最中。
ゆっくり静かに歩いて、保健室へ。私の高校二年の体育祭は終わったのです。
鼻血が止まらなくなりましてね。
その日は十五夜で別な地域の友人からフォークソングのギターの助っ人を頼まれていた。
ぜんぜん止まらない。結局、鼻にちり紙詰めて舞台に立ちました。
途中でめざといガキに発見せれて笑われます。
で、湿った真っ赤なちり紙を鼻から抜く、 スタッタ、 スタッタ、 と
舞台の床に小さな鼻血の蕾が咲きました。また、ガキが騒いでいますが気にしないことにしました。
結局8時間止まらなかった。(夜10時ね)
翌日から顔が腫れましてね。鏡見て「誰?この人?」です。
こんな顔じゃ学校行けません。一週間休みました。
親には棒倒しの棒が落ちてきて当たったと言い訳しました。バカにされました。
一週間顔面を湿布してたのが上の写真で三日ぐらいして友人が遊びに来たときのスナップです。
20代後半まで左のこめかみ辺りが痺れていましたよ。すごい後遺症でしょ。
腫れがひいたと思って学校に行きましたが1時間目の英語の授業で一発で教師にばれちゃう。
顔の左右がまだ平行じゃなかったんですね。それでもさほどの問題にはならなかった。
昼休みに加害者の番長君が謝罪にきました。
「いままでに、あそこまで腰が入ったことはなかった」と誉めてくれました(?)。
ちょっと嬉しいような、複雑な気持ちでしたかね。
テレビや映画で殴って気絶するのは嘘ですね。
気絶したとしても痛くて目が覚めますし、鼻血で窒息します。