その十戒の根元は「テレビ」にある?か?(3)
昨日のニュースで、両親が失踪して施設に預けられていた定時制高校生に対して、
「親がいないから臭い汚い、死ね」と暴言を吐いて数人の高校生がイジメを繰り返していた。
公園で全裸にして携帯で写真を撮影した。という報道がありました。
こうなると、いまの社会問題の原因のひとつは
「物質文化の充実よりもテレビドラマに関係してるのではないか」という考えが揺らぎます。
まあ、原因は沢山あるでしょう。気を取り直して、
確かに私達の時代にもイジメはありました。
しかし、前記の罵倒の台詞で「親がいないから」と「死ね」はなかったのではと妻と語るのでした。
イジメの根底に自尊心の欠如があると言われています。
昨日までの論調とはまったく正反対のことを語ります。
昭和30年代中頃からのテレビの普及は私達少年に多大な影響を与えました。
「月光仮面」「赤胴鈴之介」から「鉄腕アトム」「鉄人28号」「エイトマン」など、
円谷プロの「ウルトラシリーズ」は特撮モノとして拡大していきます。
「巨人の星」「あしたのジョー」など、つまりはヒーローが存在しました。
誰もがヒーローを目指したものです。
したがって、悪いことは悪い事としてやったとしても「親がいないから」と「死ね」の
このふたつの言葉は決して口にはしなかった。できなかったと思います。
同世代のガボさん、けんぞうさん、どうでしょう。東三河通信さんはどうですか。
なぜ?
道徳の授業がないから? 世界史を教えない時代ですからね。
ただ、情報の氾濫は「ワシントンが桜の木を切った話はウソ」の時代です。
けれども、言葉には言霊が宿り、人を呪えば穴二つ、ということを知らないのか?
自分の口から出るその言葉に恐れおののいたりしないものなのか。
イジメ問題の感心からマスコミが何かあれば報道するち。という姿勢は分かりますが、
だからこそ、こういった言葉が無神経に使われている日常であることに絶句です。
以前、「死ね」という言葉で標準語の脇の甘さを指摘しましたが、
あの言葉を吐いたバイト先の社長は私よりも一回り年長でした。1979年頃の話です。
それとも、非道い言葉の中に現実とか真理とかがあると思っているのでしょうか?
私達が目指したヒーローは金持ちや成功者では決してなかった。
それは誓って言えるぞ。