その十戒の根元は「テレビ」にある?か?(4)
「渡る世間は鬼ばかり」本当に世間は鬼ばかりなのだろうか?
でも、なんとなく、そう考えたほうが安全なようで、しっぺ返しに会わないだろうし、
現実的な大人の考え方のような気がする。と思うでしょう。不思議に。
農耕民族で村社会の中にあれば、希望や幸せなど決して口に出すものではなく、
見ざる聞かざる謂わざるの三猿の教えこそが「渡る世間の鬼」から回避する手立てだと。
TBSの「肝っ玉かあさん」から「ありがとう」と続いたこのドラマ路線は、
橋田壽賀子の「鬼ばかり」につながるようです。私は観てないから分かりませんが、
以前、母親が入院したときに病室のテレビで再放送を数本観ました。
母親が私に色々解説してくれます。驚いたことにテレビドラマなのに、母親はまるで、
親戚の裏話のように私にレクチャーするので奇妙な錯覚に陥りました。
ここは何処?私は誰?あなたは?泉ピン子は私の叔母でしたっけか?
なんか、日本の事の本質を北野たけしが握り、世間の基準を橋田壽賀子が構築している。のか?
「人の不幸は蜜の味」だそうです。
みゆき嬢はどんなに手酷い失恋に苛まれても、
「人の不幸を祈るようにだけは成りたくないと思ってきたが、今夜は痛い」と歌いました。
「人の不幸は蜜の味」かもしれません。言い得て妙ですね。
しかし、「銀河英雄伝説」から言葉を借りれば、
「それがどうした」と切り返す機知がなければならない。
そんなもので鬼の首でも獲ったつもりでいられても困るんだよ。という腹ができてないとだめ。
そんな言葉、知っていても口に出さない自尊心こそが必要だ。
私達の幼い頃には、物分かり悪い大人が沢山いました。みな無学です。
そこには良い悪い両方が存在している。
私は現在、大手一流企業を勤め上げた人たちを何人も知っていますが、
みな会社人間で、非常に世間が狭いのだなあと実感させられます。都会にいてもこれですから。
会社人間は会社の中と関係する少しの外の世界しか知らないのがほとんどです。
多くの新聞記者がほとんど本読んでいないって事実知ってますか?
じゃあ何読んでるかというと、新聞です(爆)。ホント
以前、仕事先である部長が「さあって、今日は早く帰って、」と。
何かなと聞き耳を立ててました。ナイターか?それともサッカーのでかい試合あったけ?と。
したらさ、「渡る世間は鬼ばかり」観なきゃ。ですって、さ(爆)。
私の恩師で例の鳩山さんも「この歳になると勧善懲悪ワンパターンの水戸黄門がたまらん!」
と宣ってましたかね。まあそれはそれでいいのですが。
小説も絵空事ではありますが45分では完結しません。
連続テレビなら45分では解決しませんから問題はないのかもしれません。
人間はその環境でさほど多くの体験はできませんから、読書というもので、
あるいは大まけにまけてテレビドラマでも映画でもいいや、大盤振る舞い。漫画も入れよう。
知識や世間を知ることはできます。
ただし、それをどう咀嚼するかには個人差がありますからね。鵜呑みにはしないで。
なぜ、「世間は鬼ばかり」で「他人の不幸が蜜の味」とすることが深みのある言葉になるのか。
マキアベリですか?それとも御祓いのつもりか?
そこに甘さを感じてしまいませんか?逆に。