贅沢三昧(3)
お正月、おせち料理食べましたか?
私のおせちの主役は、なんといっても「数の子」です。
卵モノならイクラも鱈子もカラスミも大好き。
お酒の肴にディープインパクト。三冠達成有馬記念でラストラン。
ところが、ガボの爺が「数の子」にマヨネーズと宣言してました。
なんたる不埒! なんたる冒涜! 言語道断、悪徳、倫理の破壊者、偽善者、実刑25年。
「数の子」のわさび醤油の王道をポテチと同格に君はするか!
とね。大糾弾したのですが、
これが、旨い。
悔しいけれど、残念だけど、合うんだな。。。
手塩にかけた理想の恋人を錦糸町のおさわりパブで働かせるようで、悪い男になってしまった。
で、割合高級食材の数子じゃなくて、数の子。細木じゃないぞ。
これ、ちょいと昔。終戦の少し後までは家畜の餌だったって知ってました?
これ、ホントよ。
数の子はニシンの卵です。
ニシン自体が食用ではなくて肥料に活用されていたのは、司馬遼太郎『菜の花の沖』で知りました。
が、数の子が家畜の餌だったなんて、、、。義母さん、ホントですか!
みんなが喜ぶ鮪のトロも捨ててたそうじゃないですか。
あながちそんなものだったのかもしれません。
私の故郷ではアワビやトコブシやサザエの肝。誰も食べない。みんな捨ててます。
ウニはビッシリ生え育ってますが誰も食べない。(南海なので美味しくないのでしょうか?)
ハゼ、ベラ、ボラ、フグなんかが釣れても捨てちゃう。(フグは調理できないからでしょうが)
地域や時代によって食の観念・価値観は変わるのですね。
数子は、いや数の子は場末の飲食店からマイフェアレディーなんですね。
違うな養豚場から高級食材にはい上がりました。
脱脂粉乳が銀座の高級クラブで「ボトル入りま~す」ですよ。(冷やして飲むなよ!
これも時代の数奇な運命なのでしょうか? 大河ドラマにしたいな。