悪女の話が続いております。
で、あれば、やはり悪妻というものを避けては通れませんね。
ソクラテスの妻・クサンティッペに始まり、馬太郎の妻にトドメ刺す。グッサッ!
というのは嘘みたいですね(笑)。
先に述べたナポレオンの妻・ジョセフィーヌも相当な悪妻でした。
日本近代史でいうところの「悪妻」となれば、森有礼の不貞妻(広瀬)常か、
小村寿太郎の妻・まち子か?
いや結局、原敬の妻・貞子にトドメ刺す。
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森有礼は明治の教育者であり一夫一婦制や良妻賢母を提唱した人です。
妻に迎える常に対しては3カ条の契約書を持って臨んだ堅物。
山本権兵衛生もこれに習ってやったようです。
一、浮気はしません。 (なんとも大胆な)
一、一生夫婦仲良く。
一、親しき仲にも礼儀正しく。
ところが、妻の常は鹿鳴館の狂乱乱痴で青い目の子を産んだとして、離縁!
いえいえ、これは嘘のようですよ。ホントは常の兄が反政府行動に関与したのが真相のようです。
因みに森は伊勢神宮の神器を覗いたことから暴徒に暗殺されました。
明治憲法公布の朝のことです。
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小村の妻・まち子は宮内省高官の朝比奈孝一の娘でお嬢様で超美人でした。
この良家と美人に小村は引っかかってしまった。単なる世間知らずのワガママ娘だったんですね。
そして、ヒステリック。そして、芝居狂い。家庭なんか顧みません。
小村の安息の場は家庭ではなくなってしまいます。
おかげで、コマネズミのように働く国士小村寿太郎という外交官が誕生するのだから
世の中分からない。小村にとっては悪妻でも日本にとてはそうではなかったか?
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森有礼はやむにやまれぬ事情から、小村寿太郎はそれでも離婚に判はつかなかった。
悪妻の条件は夫が疲弊して根を挙げなければならない。のかな?
とすれば、純粋な性格の不一致というか根を挙げたのは、原敬ということになりますね。
原敬に続く