「男と女の友情はあり得るか」の考察凡例として(2)
マズイ、ヤバイ、軽率だった。どうしよ~う(涙)。ガボさ~ん。
非常に危険なシチュエーションです。ダメだこれじゃあダメだ。
その心の叫びがそのまま声になりました。そして私は起きあがって胡座をかいた。
「ダメだ、これじゃあダメだ」
すると、暗闇の中から「いけんしたの~(どうしたの)」とオネエ声。野太い。
「いや、これじゃあ、ダメなんです」
落ち着け、落ち着け。私はテーブルにあったセブンスターに火を着けました。
ポーッと一瞬部屋が明るくなる。
パ、パンツ、はいてないよ。。。この人 (ゴクリ)
でもな、アメフト部だったし、刺激すると首しめられるぞ、、、。殺されるかも
とにかく、何でも喋って切り抜けよう。それで、俺のLeeのジーパンは、、、。彼処か。。。
で、出ました。馬太郎一世一代の大演説。
内容は、
本日、私は東京を発して。この故郷を鹿児島の地を踏んだ。
そして、愛縁奇縁であなたの好意を得。
あ、あなた? あの~う? まだお名前をうかがってなかったのですが、、、?
「ボクね。ボクは、、、。湯川よ」
少し、ハニカムように、なげやりに、湯川と名乗る。このノーベル賞かよ!
「ああ、湯川さんですね。そして、私は湯川さんの好意で一宿一飯(?)の恩義を得ました。
嬉しかったです。とっても。
けれどもあなたがそういった行為をすると私の心は傷つきます。
(Leeのジーパンをそ~っと足で近くに寄せる)
これでは、あまりにも私の体が目的だと。そう思うと私は悲しくなるのです。
もし、二人の出会いが特別なものならば、こんな形に今この場なるのイヤ、、、。」
よっし、ジーパンをゲット。
「だから、私のなかでもう湯川さんは特別の存在になってしまっているんです。
だから、こんな形でイヤなんです。。。。
今だ。 すかさず立ち上がって、ジーパン履いた!ぞ!
「だから、今夜、私は、帰ります」(やった)
と、その時! ガバーッと湯川さんが私に覆い被さってきます。
ギャアー、殺される!
彼の右手が私の方をつかむ、凄い力。それでも私は中腰に踏ん張る。ここで負けられない。
「行かんで、行かんで、ボクは、寂しか。。。」
ググ、優しく、甘い囁き。違う!(なま暖かい吐息)
「いや、もし、この場でなければ、きっと次の場面なら、
私は自分から湯川さんの胸に飛び込んだことでしょう。(ホントかよ)
「行かんで、もう何もせんから、、、。」
「でも、こんな形で二人が結ばれるなんて間違っている。だから、、、。」
「朝まで、一緒におって、ボクは、寂しか。。。」
出口、出口、、、。
「だから、、、(カギが掛かってる)
(でも内側から簡単に開いた。音をさせちゃダメ)
さようなら。
また今度、宜しくお願いします!」
と、部屋を出た。「行かんで~え!」と背中に涙声。
ドドドドと階段を転げるように駆け下りる。夜中の3時過ぎだ。
そこから甲突川を川上に沿って走る走る「ホ、ホモだ~ああああ」と叫いて走る。
すると後ろからヘッドライトが近づいて来た! 追いかけてきたよ。
すぐに民家の庭に隠れた。通り過ぎる車。違った(汗)。
西鹿児島駅に着くまで追ってくる(?)車やり過ごすこと3台。
ゲッソリなって駅のトイレに己の姿を映したら。
髪の毛逆立ってましたよ。パーマかけてたのに、、、。
「君もニキビなんか出来てて可愛かネ」
と、いって私の頬にふれた湯川さんの笑顔が忘れられない。19歳、遠い夏