あかんたれブルース

継続はチカラかな

男と男の友情「新ちゃんと馬太郎」のレシピ

 男と女の友情の話。です。
 男と男の友情は存在するが、女同士の友情は成立しない。という提言でした。

 新ちゃんと私は小学校3年生からの親友です。
 「親友になってくれ」とマセた彼の告白から二人の友情は形となりました。
 それから38年、時には疎遠になっても私と新ちゃんは親友で友情は存在する。

 28歳頃、東池袋の居酒屋で飲んでいました。
 彼は赤旗購読者で私はちょっぴり右寄り(かな)
 新ちゃんは酒癖が悪い。下手な癖に酔うと論争を吹っかけてくる(涙)。
 これまで一度も負けたことはないけど、長い付き合いなので聞き流すのが常です。

 なぜか原発の話。反対を唱えたかと思えば技術の進歩に不可欠と支離滅裂。
 いつものことです(笑)。
 そのとき、彼の口からある人物の名前が出た。凄い人なんだと私に教えてくれる。
 当時私はその人と毎日仕事で顔を合わせ毎日打ち合わせをしていました。
 ちょうどその数時間前にも4時間みっちりやって来たところです。
 で、そのことを話した。

 そしたら、新ちゃんは黙っちゃた。10秒ぐらいですかね。
 そして、しばらく会わないと言い出します。

 ええ?なんでよ。

 新ちゃんの言い分。
 「友人として付き合うには、ある程度、同じ環境でないと友情は成立しない。
  いま、俺は、公私ともに落ち込んでいる。
  だから、自分がある程度自分を誇れるようにならない限り、馬ちゃんとは会わない」

 だって(汗)。よく分からない新ちゃんの理屈に私は驚きました。
 某氏の名前を出したのが不味かったかな。
 (自慢の気持ちがあったのか。少しはあったかも。でも、あまりに偶然だったのでつい)

 それ以上その件には触れなかった。
 ああ、そうって。あっさりしたものです。(好きにしろって)
 その場はそれで別れました。
 彼は東池袋に住んでいたので、店を出て、じゃあって。
 私は一人、池袋まで歩いて帰りましたよ。

 時々、その夜道と新ちゃんのことを思い出します。
 嫉妬とプライド。

 私は新ちゃんが好きです。

 会っても最初はいいんですが酔うとまったく会話が咬み合わなくなる。
 すぐイジケル。我が儘。(自分のことは棚に上げ。でも俺の方が人間できてるよな)
 毎度、失恋すると長い電話で愚痴をこぼしてきます。酔っぱらって
 仕舞いには私に歌を強要してくる。そして、私は受話器に向かって歌う。一曲二曲じゃないよ。
 妻、呆れる。

 でも、偉いなあ、と。よく、あんな事を言えたな、奴は。。。と。

 そして、以前もお話したように現在まで続いているわけです。
 (いつどれぐらい誇れるようになったのかしらん?)
 (それより、次ぎに会ったのはいつだったけ?思い出せない、、、。)

 この間、電話ありましたね。新ちゃんから。1年ぶり
 夕方6時半ぐらいでしたかね。飲みに行こうって。いま川崎だと。
 急だったので、ええ?今から? 私夕食たべてる最中でした。
 これがいけなかった。急に新ちゃん萎んじゃった。
 じゃあ、池袋に1時間後でどう?と私。既に行く気になって立ち上がってる私。
 なのに変に弱気で遠慮でシャイな新ちゃん。私は立ったり座ったり。
 また新ちゃんの訳の分からない言い訳が口上が始まってますよ。
 (この野郎自分で急に電話してきて何言い訳してんだよ!)

 仕舞いには私、「分かったじゃあ今度にしよう。」
 電話切っちゃった。(結構気短いのかな)

 は~あ(溜め息)。あれで新ちゃん喧嘩強いんだけどね。どうしてだろ(涙)

 それでも、私と新ちゃんの友情は続くのでした。変でしょ。

 男と男の友情は存在します。
 
 男の友情は、あっさり淡泊が基本で隠し味に「おバカ」が大さじ一杯。
 そして、プライドですかね。小さじ少々。