あかんたれブルース

継続はチカラかな

『君に届け』ブラビー風早クン! そして、ちずと矢野チン

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    黒沼爽子、15歳。座右の銘は「一日一膳」
    小学校のときに、幼友達がなにげに言った「貞子」という名が一人歩きして、
    不気味なキャラが定着してしまった可哀想な女子高生。

    その性格を陰気とか暗いとか呪いがかかるとか恐れられているけれど、
    ホントは健気で不器用な感動屋さん。

 そんな彼女の本質を見抜くのは誰にでも分け隔てなく優しいクラスの人気者・風早クン。
 実は彼、貞子いや爽子に惹かれていた! 

    そして、風早クンの出現で爽子に新しい「友達」が生まれていく。


 というお話が、椎名軽穂君に届け』(集英社・マーガレットコミックス)。

 マーガレットって「別マ」かしらん?

 そんなのもう30年も読んでないよ(汗)。しかし、年甲斐もなく感動しちゃた(涙)。

 この作品のテーマのひとつは「イジメ」なんでしょうね。
 なんの根拠もなく、ネーミングやイメージ先行で「除外」される理不尽。
 「普通」じゃないことの違和感が集団的な危険を生む?

 まあ、そんな方々とは付き合う価値なんてないよ、爽子! って言いたいけれど、
 思春期の女のコにはかなり厳しいシチュエーションですよね。

 もうひとつのテーマは「友達・友情・信頼関係」でしょうか。

 そこに(風早クンの影響か)吉田千鶴と矢野あやねの強面コンビ登場。これが良いですね。
 二人ともどちらかというと我が道を往くマイノリティータイプですが、
 爽子の健気で不器用だけど前向きな「ホワイトピュア」にメロメロになっていく。

 まあマンガだって言ってしまえばそれまでですが、
 こういうのって結構ありますよ。

 最初は取っつきにくかったタイプだったのに、気がついたら深い信頼関係が結ばれていた。
 なんて、逆に多いものです。男でも女でも
 反対に、最初はすごくスムーズだっのに、だったぶんスムーズに離れていってしまう。
 これがまた多いものです。男でも女でも

 だから、この設定は非常にリアリティーがある。
 そのぶん、爽子に違和感を感じ続けて引きずっている
 その他大勢のクラスメイトたちのほうが気になってしまいます。
 彼ら彼女たちはそれなりに器用にやっているようですが、それがとても気になってしまう。

 まあ、そんなことはどうでもいいですね。

 それより、爽子を見つけた風早クンの目利きに拍手喝采
 これもリアリティー抜群。こんなものです世の中。ホント

 ふたりの資質がふれあって感じあっている。いいなあ


 君に届け この気持ち


 オススメ! 最新刊は第四巻です。