あかんたれブルース

継続はチカラかな

裏切りの街角

日本人の恥の文化について(9) 

 

 私たちは裏切られることを一番恐れます。

 だから正直者なのに、裏切られてしまうことを恥じてしまいます。

 純粋や純情や素直や正直のすべてが現実的という世界では愚行と嗤われる。

 それは信頼とか純愛を決して認めない否定の論理です。

 真理のように聞こえますが、はたしてどうでしょう。

 なんとかく確率的に有利な気がする。
 気がするだけで、競馬で言えば本命一番人気に書けているだけ。だけです。
 その報酬も微々たるもので掛け金に対して足が出ること。
 一日12レース中、その企ては平均2レースしかない。

 真理のヒモは薄目にあるものです。

 
 若い人たちの影響で、最近コミックを読み始めました。
 「週間少年ジャンプ」なんて開いたのは何十年ぶりでしょう。

 「ナルト」や「ワンピース」は知っていましたが、
 掲載されていたのは「週間少年ジャンプ」だったんですね。「ブリーチ」も

 少年誌という位置付けですが、この雑誌のターゲットの本質がどこにあるかは分かりません。

 それでも、一冊一貫してのテーマは

 「仲間、信頼、友情、勇気、正義」のようです。
 それはアニメの「ナルト」や「ワンピース」で強く感じました。

 少年たちはそれを求めます。私も心当たりがあるもの

 けれども、逆説的に考えると
 それがいかに貴重で希少価値のものであるかということですね。

 ピカレスクロマンの帯の煽りのお約束は
 「愛、友情、裏切り」
 人生の三大要素に「裏切り」は確実にエントリーされているようです。

 私たちは愛と友情を渇望しつつ、裏切りを恐れます。