先週の金曜日は料理の撮影でした。
病み上がりというのもあるけど、こういった「物」の撮影の立ち会いは疲れます。
内容はクライアントが商品化した新しい醤油の紹介。
その醤油を使った料理を十数点作っての撮影で、
最後は社長と料理の先生との対談模様をスナップで押さえる。
撮影は順調で、
13時から始まって18時頃まで。あと少し。
新製品の醤油は2本あって、本仕込みと出し醤油です。
対談中、社長がこの2本を1対1でブレンドすると美味しいと宣う。
だったら最初から1本にすればいいのに。なって口が裂けても言えない。でしょ。
そしたら料理の先生が何かピンと閃いたようで、助手さんに
「○ちゃん上からシャンパン持ってきて」と来る。
で、そのシャンパンを開けるとグラスに注いで、その1対1のブレンド醤油を垂らします。
まあ対談の場は盛り上がりますよね(汗)。
この先生はワイン通で教室を開いていたりします。
奥のでかい冷蔵庫には数万円十数万円のワインが寝かされてことも知っている。
でも、シャンパンに醤油ねえ(汗)。奇抜と言えば奇抜。
みなさん美味しい美味しいと盛んに絶賛。
と、傍観者でいたら、
「馬太郎さんもどうぞ」 だって。
まあ好奇心もあるので、細いシャンペングラスを渡されて
少し濃いめのそれを一口。飲みました。
喉にツンと刺さる。大豆のエッセンス。
不味い。
ははは、困ったねえ。なんて表現していいのでしょう。
ふと、顔をあげるとみんなの視線!
特に社長と先生が食い入るように、私のコメントを待っている。
(カメラマンは帰りの運転があると逃げた理由が今分かったぞ!)
さあ、どうする。
別に、私だって空気が読めない人じゃない。
みんなが何を期待してるか痛いほどわかりますよ。
でもここで美味いと言っていいものだろうか?
なんか急に隠れキリシタン選別の踏み絵を踏まされる農民にタイムスリップ。
「いやあ、驚きました。意外なミスマッチが絶妙なコラボレーション!」
とかなんとか言えばその場は収まるんでしょうが、、、。
しかし、不味い。変だよ絶対。
腹に入ってしまえば同じなんだろうけれど、
醤油は醤油。シャンペンはシャンペン。だよなあ。
醤油のアイスクリームも流行っているそうですが、だからと言って、、、。
なんか急に魂の試される場になってしまった(汗)。
結局、笑って私は意図を汲めない野暮天さん。
最後の夜に恋人を引き止めない鈍い男。一生恨まれるだろうなあ。
先生、悲しい顔で諦めた。少し胸が痛む。少しだけね
「ドンペリうどん」なんかもあるそうです。
面白ければ企画として成り立つ世界。
別に自分が味にうるさいという意識は無い。
真性B級グルメだしね。
私ってダメねえ(涙)。
あなただったら、その場で、どうする?
私は早く帰りたかった。