白熊先生危機一髪(後編)
さて、白熊先生の奥様、帰宅。
私は爽やかな笑顔で「お邪魔してま~す」。手前のモニターはバクバクでっせ(汗)。
白熊先生は何とか言い訳をつけて(たぶん私にPCを教わっているとかなんとか)
奥様を外に出しました。「というわけだから昼飯は外でしてこいよ」だって。
ということで奥様の追い出しには成功。しかし、問題は何も解決していない。
私はマックなのでウインドーズのことは良く分からない。
というか、アダルト関係自体が分からない。ホント
「どうにもいきませんね、請求が来るまで様子をみますか」
と水を向けても。彼は
「困った」「何とかなりませんかね」とだだっ子状態です。
そう言われてもねえ(汗)。あ~あっ、地団駄踏んでる。
「なんで押してしまったんだろう」(後悔後にたたず。自業自得。身から出たサビ)
だいたい考えなし過ぎるんだよ。普通そんなの押さない。
私は画面を落としました。すると、、、。
「もし謝ってクリックして方は此方まで」と連絡先が出てきました。
「先生、ここに連絡先が出ましたよ。」
「お願いしますよ~お」(えっ、俺がやるの?この人って。。。)
で、二回かけ直して繋がった。(ホントは連絡なんかしちゃダメですよ)
相手はカスタマーズセンターだといい、何件か掛け持ちしているようです。
なんかおっとりした対応。私も冷静です(他人事ですからね)。
確認するのでIDを教えろと言います。
?
ここで冷静な私は考えた。教えていいの?
目の前にはNTTの契約書をかざす白熊先生。まるで誘拐犯に脅される父親。
交渉人は私。
改めてかけ直すと言って受話器を切りました。
その前に失礼ですがと相手の名前を聞きます。男は丸山と名乗った。
「先生、これは少しおかしいですよ。消費者センターとか区の相談窓口に電話したらどうでしょう」
「お願いしますよお」
えっ、それも俺やるの?
で、日本消費者協会の電話番号を104で聞いて電話した。
以前、ここの仕事を一度だけしたことがあるので内情が分かるせいか抵抗はない。
受付の男性の対応は良好。あの人かな、、、。
今、相談が混雑しているので10分ほど待って欲しいとのこと。
ところが私も白熊先生も待てない。
「じゃあ、先に区の相談窓口に電話してみましょう。
便利帳が配布されているでしょう。薄い電話帳が」
これも、私が電話することになりました。もう至れり尽くせり。
電話は直ぐに繋がりました。若い女性の相談員です。
お名前は?と聞かれて
躊躇して、自分の苗字を告げます。おバカなスケベは私ということですね(涙)。
彼女は冷静で頭が良い。
そんなものは契約になっていない。無視しろといいます。惚れた(ポッ
「あなたは契約の意志がなかったのでしょう?」
いや、私が押したのではない。この横の粗忽者が、と、言いたい。
とてもそれを言いたい。
だって、私は彼女に恋してしまったんですから(笑)。
で、恋は盲目
「いや、実は私じゃないんです(爆)・・・弟がね、近くに住んでいるんですが
この弟が、しょうがない奴でして、押したんですよ。読まずに。
そうですか無視ですか。そうします。」
どさくさに紛れて弟にしてしまった(汗)。
バカな兄弟ですな。昼間っから。
ということで、内訳を白熊先生に話して、
グズる彼をあやして、なんとか平常心にさせたのだった。。。ははは
元気になった白熊先生はコーヒーを炒れると。私はもう時間がないよん。
でも、一杯だけ。
そしたら、彼の武道の精神の講釈が始まります。
その意義や意図は充分理解できるのだけれど、こんな事の後じゃあなあ。。。
と、いうことで10月23日に白熊先生と私には友情が結ばれます。
それは秘密の共有。
「絶対に言わないでください。奥様にもですよ」
「はい、絶対にいいません」
諸君、大人の条件は秘密を守れること、如何だ。
心の弱さが秘密を抱えきれなくなくなる。
そして、私はまだこの事を妻に話していません。
あああ、話したい。あの白熊先生が、、、。妻は感づいている。教えて教えてとうるさい。
しかし、本当の大人は秘密の秘密が。。。ああ、しゃべりたい。口がムズムズする。
誰にも言えない。大人の道は、険しい。