あかんたれブルース

継続はチカラかな

ビートたけしの老い。

 ちょっと前の話です。

 長野の聖火リレーの件でたけしが欽ちゃんを東スポで批判してました。

 「お笑い芸人」のクセに、という論調です。これでだいたいは想像つきますよね。

 たけし流の毒舌です。後輩の鶴太郎に「勘違いするな」と吹いたのと出何処は一緒。

 ただ、チベット問題が絡んでいたので余計にその発言が微妙に解釈されてしまいます。

 たけしは以前から「笑い」が「涙」よりも格下なのが我慢ならないと言っていた。
 「芸術的」という観点からです。

 だから、大家になって、野球チームや24時間テレビの欽ちゃんの姿が
 同じ浅草出身の芸人として歯痒い思いもあったのでしょう。

 でもさ、それを言っちゃうと微妙だよね。
 たけし本人がもうお笑い芸人じゃないんだもの。
 いま何本のレギュラーを持っているか正確にはわかりませんが、
 「タックル」の時事ものから「本当は恐い」の医療、「ピカソ」の芸術など
 進行役もしくは狂言廻し役がほとんど。というのが茶の間からの印象。

 二人とも歳を重ねたしまったいう事実が歴然としてある。

 尚かつ、たけしの場合は映画監督として「世界の」という冠がついている。

 欽ちゃんに対して「芸人として」聖火をもって『逃げろ』とか『消せ』の注文は少し的はずれです。
 洒落なのはわかるのですが、愚にもつかない。
 孫も出来て爺になったたけしもヤキがまわりましたかね。

 彼が講談社襲撃事件でマスコミのパッシングを受けていた頃、
 その急先鋒だった「東京スポーツ」に激怒して、決闘状を送った。
 野球の試合で決着をつけようと。

 結果はたけし軍団の圧勝。
 東京スポに「たけしの毒舌」特集記事が掲載されるのはこんな経緯からでした。
 
 私は欽ちゃんより、たけしが好きでしたし、日刊ガンダイより断然、東京スポーツ派。
 だからこの成り行きと顛末に拍手喝采だったものです。

 東京スポーツの競馬記事は優秀です。
 浅草の場外ではほとんどの親爺が「東京スポ」を手にしている。

 毒舌家でもたけしは人情家ですから、
 苦境にたたされる芸人をよく面倒をみたりもします。
 バイク事故の後に顔面を曝しての記者会見も凄いと唸った。
 彼のエッセイにしろ小説にしろ才能を感じます。

 ただ、
 映画に関しては好みじゃないんだよな〜あ。
 それについて津川雅彦が批判していました。(確かカンヌ受賞の後?)
 母方の叔父がマキノ雅弘で、祖父が牧野省三のマキノ一族・グランパパ津川にとって、
 色々な意味で忸怩たる思いの批判だったと想像するところです。

 お笑い芸人としての北野たけしは
 確かにある時期に、メディアを通してのオピニオン・リーダーで在った。

 それでも、いつか誰かに「勘違いするな」と言い捨てられるのでしょね。
 大橋巨泉のように、そして欽ちゃんのように、、、。

 それが松本人志じゃないことは確信をもって、言える。

 バナナマンの日村でもない! 確信をもって、言える。
 http://www.syouzou.com/ngo-31.html