みゆき嬢のララバイ第二章(3)二隻の舟−(1)
時は 全てを連れてゆくものらしい
なのに どうして 寂しさを置き忘れてゆくの
いくつになれば 人懐かしさを
うまく捨てられるようになるの
難しいこと望んじゃいない
有り得ないこと望んじゃいない
時よ 最後に残してくれるなら
寂しさの分だけ 愚かさをください
みゆき嬢の歌で一番好きです。
「二隻の舟」
ときどき、噛みしめながら湯船で歌っています。
私たちは知識や経験、そして知性を求めた。
けれども、それと引き替えに何かを失ってしまいます。
いえ、隠してしまった。
封印されてしまった愚かさには、
希望や夢や
誠実さや純粋や純情や
素直で正直な気持ちをあらわす勇気
信じること愛することが込められている。
さびしさの行方にはそんな意図があります。
隠してしまった愚かさを手繰りよせないといけない。
はやく呼び戻さないと、すべてを見失ってしまう。
愚かさのなかに、優しさがあります。
「優しくて少しばか」
そんな感じです。こんな感じ