親切一番!
人間足を知れ。と申しますが、これがなかなか難しいようです。
あくなき飽食で餓鬼道に陥る者をわらうことはできるでしょうが、
腹八分目を今して、常に欲求不満にあり、
そのストイックなスタンスでダイエットに失敗した方々は星の数。
三度三度ちゃんと食べる。これが大事なようですね。
杉山の十分に食べろ、しかし十二分に食うな。は
この「足を知る」には非常に分かりやすい方法論ですね。
さて、明治の人である杉山茂丸は武士の子として育てられた。
彼にはみっちりと「武士道」というものが植え付けられていました。
それは、頭山満でも児玉源太郎でも宮崎滔天でも同じ。
武士道っていうと「武士は喰わねど高楊枝」っていうように見栄とか恥にこだわる。
感じだけど、彼らにそんなもの感じません。乃木には感じます(汗)。
なんか武士道っていうとすぐ決闘したり手討ちにしたり手込めにしたり(笑)切腹しそうで、これもドラマの影響。雰囲気ですかね。
そして、武士道にの裏には「自己装飾と自己演出がうまくなるばかり」が
見え隠れしてしまう。これはO〜MAさんのナイスコメから。
規律とか規則とか重視するのは「愚か者の絶好の隠れ蓑」っていうのも
ありました。これは司馬さんのナイス余談から(笑)。
それはそれとして、こういったナイスな明治の漢をみつめていると、、、。
なんかさ、みんな親切なんだよね。
誠実っていうか、正直っていうか。具体的にいうと「親切」。
こういうの今はまったく流行りません。
みんなもっと知的に冷静にシビアにクールに木枯らし紋次郎を決め込みます。
「甘い」と叱られる。「青い」と説教されます。
「何が目的なの」と疑われてしまう。
つらい世の中です。
でもさ、世の中を変えるってことはなかなか骨がいりますが、
「そんな知性や紋次郎なんていらない」と、
自分のやりたいようにやるのは、まあ骨がいってもたかがしれている。
それができないんです。じゃなくて、やれ。
やりたくないのに無理にやることはありません。
やりたいのに無理して戒めることはないと思うのです。
じゃないと体を悪くしちゃう。
人間はそういうことを本能的にやりたい体質になってるんだなあ。きっと
そういのを抑えて知的にクールになってもつまらんヨ。
まず、気持ちよく往きたいな〜あ。
優しくてちょっと、おバカさん。
因みに、親切の話は杉山の『俗戦国策』や『百魔』にも出てきます。
私のあてずっぽじゃないのよ。
それと星新一は「親一」が本名です。
星一は、息子にそれを伝えたかったのです。
「親切一番」これが星一のモットーでした。口癖だったそうです。
ああ、自分で書いて自分で感動してるよ(汗)。
綺麗事なんかじゃない。
特別なことじゃない。
自然な、煩悩です。