言葉について(6)
私たちは「自由」という言葉に弱い。
それを渇望して恋いこがれます。
「自由」は造語だと言われる。創作者は福沢諭吉だったでしょうか?
「愛」と同じ。
「LOVE」を訳せなかったように、
「FREE」を咀嚼できなかった私たち日本人。
「言論の自由」という言葉にたじろぐ友人がいました。
彼女の姿勢は正しいはずなのに、この言葉が脅威になってしまう。
この言葉の大義名分が物事を歪めてしまう場合は多いものです。
「自由」を履き違えている。
なにかの場面で途方もない言動に遭遇した場合に、
こう呟いてしまうときがあります。
「自由」は過酷です。
「自由」という免罪符の裏には「逃避」という文字が刷り込まれている。
「自由」という言葉には「孤独」という同義語もある。
それを本当はみんな知っている。
そして知らないふりをして「自由」を求めます。
そして、嘆きの大地で、また「自由」を渇望してしまう。
自由ってなに?