あかんたれブルース

継続はチカラかな

【政局としての明治】其の二

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●第二代・黒田清隆内閣
明治二十一年四月三十日~二十二年十二月二十三日

 翌年の帝国憲法が発布の恩赦によって追放、獄中にあった在野の実力者復帰する。来るべき第一回総選挙に向けて大同団結を謀ろうしていた。
 黒田は民党との妥協を一切拒絶する「超然主義」をとった。そして、大同団結運動の中心人物の後藤象二郎逓信大臣、改進党の大隈重信外務大臣の椅子を与えることで切り崩しに成功する。
 外務大臣に就任した大隈は不平等条約改正に勤めメキシコとの改正を締結させた。しかし、欧米列強との条約改正条項に「外国人裁判官の任用」が入っていたことが国民の大反対を呼び、見送ることを余儀なくされる。さらに、玄洋社社員来島恒喜の爆弾テロに遭遇した大隈は片足を失う重傷を負う。この政局混乱の責任をとって黒田内閣は瓦解するのだった。内大臣三條實美は山県内閣発足までの暫定内閣の役割をはたした。

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(余談だが、とは言わない)
 大同団結を唱えたのが後藤象二郎というのがミソ。この人はもの凄い野放図さんで、
 「後藤新平は大風呂敷だったが後藤象二郎の風呂敷には大穴が空いていた」と言われた御仁。
 三菱の岩崎は後藤の尻拭いをすることで最初の足場を造り、象二郎を見限って(=土佐派)
 大隈を選んだのであります。
 玄洋社社員来島恒喜は自由民権運動の聖書たる『民約訳解』(ルソーの『社会契約論』部分訳)を
 中江兆民を著した民権家の教祖の門を叩き、兆民を認め頭山満に紹介している。
 兆民は頭山を気に入って終生親しく付き合ってたそうです。民権の教祖(!)と国士主義者(?)
 この辺りが、頭山・玄洋社を簡単に右翼と片づけられないところ。
 伊藤が政権を渡した黒田は薩摩閥。この頃はまだバランス感覚で政権譲渡が行われているようです。
 不平等条約問題もあっててんやわんやですな。

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(お金お耳袋)
 後藤象二郎も破天荒な散財家だったけど、この息子の猛太郎さんというのがモウ大変な道楽息子。
 その件は杉山茂丸の『百魔』で堪能ください。大笑いして結構泣けます。
 絶版本ですが図書館にはあります。アマゾンのオークションで9000円ぐらいでしたか?
 あっ、最近ホームページで公開してますよ。全部じゃないけれど進行中。
 「杉山茂丸」か「百魔」で検索するとみつかります。
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(お金お耳袋)
 左上の『投資のツボ』は投資の究極格言100個が集約されています。税別で1本120円。
 原油高、円高という地合いですが、2万円を目指す日経平均もこれから個別銘柄はますます
 難しい展開を迎えそうです。
 それにしての昨日の双日の下げはキツイというか不思議デシタ。
 相場も罫線も人生も同じ法則があるようです。
 目先に囚われず、正攻法王道を歩みましょう。