反発・衝突のあとの融合
昨年の12月24日。クリスマスイブの日に
ハンチントンという奇妙な名の政治学者が他界しました。
その主著とされる『文明の衝突』は東西冷戦後に
西洋(キリスト教)文明と東洋(イスラム圏・中国儒教圏)との対立を予測。
その単純明快な歴史の提言は同時多発テロからイラク戦争の勃発で
にわかに「予言書」として脚光を浴びた。
たしかに、それぞれの文明は異質であり、
その土台に「宗教」という相容れないものがあれば反発して衝突するのはあたりまえ。
そこに利権(国益ふくめて)があればなおのことです。
しかし、文明は反発・衝突するだけではありません。
その文明が閉塞に陥るとき、異質な文明・文化に強く惹かれる。
中世から近代にうつる頃の西欧がそうだったように
強く東洋の思想に惹かれて、そこから大きなヒントを得て、
数学、科学、哲学、心理学など、それはジャンルに関わらず
新しいステージに飛躍させました。
わたしたちは単純明快な白黒ハッキリした論法を好みます。
確かに、真理というものには、そういった性質がありますからね。
そして、予言の的中という証(奇跡)に対しても敏感に反応する。
でもさ、ハンチントンが唱えた「文明の衝突」って
さほど目新しいことじゃない。
たとえば、馬太郎が「夫婦の衝突」を明日にでも記事としてアップするのは
お茶の子さいさいです。そしてその予言は99.9%当たる。
そんなもんだよ。
そんなことよりも
「そして文明は惹かれあい融合する」
なんだよね。
その時機とは、その文明の行き詰まりのときです。
19世紀の西欧文明は行き詰まり状態でした。
オバマ新大統領は「変革」を訴えている。
そして米国以上に行き詰まっている日本と日本人。
その打開のヒントは反発・衝突ではなく、
受け入れる認め合う融合ではないかと思うのです。
なんかキレイにまとめてしまいましたね(汗)。
「易経」の話だったのですが(涙)。
陰陽四十八手(42)夫婦円満の秘訣
20世紀の科学進歩に東洋哲学・易経のヒントがあったとことを
言いたかったのです。が、遠かったかな(汗)
写真はハンチントン教授。
正式には「サミュエル・フィリップス・ハンティントン」
アメリカ合衆国の政治学者。コロンビア大学「戦争と平和」研究所副所長を経てハーバード大学教授。専攻は比較政治学。
要はスティーブ・マックインかスチーブ・マックインかの違いね(笑)