あかんたれブルース

継続はチカラかな

運命の不思議な糸の綴れ織り



正岡子規秋山真之が親しくなったのは
中学三年の夏休みの前でした。

ここから二人は生涯、つまり子規が結核で死去するまで
親友という関係を結びます。

腕白で硬派のインテリという真之と
知的好奇心旺盛で闊達な子規。

やがて二人は松山という地方都市から東京に向かう。
大学予備門(現在の東京大学の前身の一つとなった旧制一高)に
合格して机を並べ、子規の下宿で共同生活をする。
同窓には後の文豪・夏目漱石や天狗に遭遇した天才粘菌学者・南方熊楠
いたりする。

後に真之は海軍兵学校に進みますが、
このときは広瀬武夫と共同生活をします。

秋山真之の親友。

正岡子規広瀬武夫

子規は病で広瀬は戦争で真之よりはやくこの世を去ります。
駆け抜けるように。

二人が大学予備門に入る前に神田の共立学校で英語を学ぶのですが、
その英語教師が高橋是清
是清はこの後、詐欺に引っかかって芸者の三味線持ちに身を落とし、
日銀副総裁となって日露戦争の戦費調達を成功する。
そして、226事件で暗殺されてしまいます。

人の運命出会いとは不思議なものございます。



坂の上の雲』文庫第一巻第二章「真之」