あかんたれブルース

継続はチカラかな

教官、もう一度お願いします。



この第四章「七変人」ではキャンパスライフを謳歌する
真之がモラトリアム期間にピリオドを打って、
海軍軍人になるまでが描かれています。

陸軍であれば士官学校、海軍ならば兵学校。
将来の士官候補生養成の学校です。

ヨーロッパでは将校は貴族の子弟がなるのですが、
日本は貧乏士族の子弟がそれを目指しました。

明治維新というそれまでの武家社会の崩壊が士族という
ある意味貴族に貧乏という形容詞を付けた。
みんなほとんど貧乏です。
武家の娘達は芸者に身を落としました。
軍隊も平民で構成されることから、それさえプライドが許せない士族は
兵隊になるよりも巡査になることを選択します。

時代は薩長藩閥時代。

そのなかで官軍ではなく、賊軍といわれた佐幕藩出身者も少数派ながら
いたわけです。
そこ傾向は海軍の方が強かった。
陸軍に対して、海軍の方がマイナーだったこともあります。

この頃、真之の他にも鈴木貫太郎や佐藤鉄太郎などといった
逸材が海軍を目指します。

その少し先輩たちが島村速雄(土佐)や加藤友三郎(広島)らがいます。

そもまた少し上が山本権兵衛生や東郷平八郎ですでに教官として
英国シーマンシップを教えていた。
日本の海軍は最初オランダ式でしたが、それを英国に代えた。
東郷も英国で学んだ一人です。
で、余談の余談です。

バリバリの英国シーマンシップを流暢な英語で講義する
薩摩隼人東郷先生。
生徒(訓練生)は必死にその意味を咀嚼しようと努めます。
で、東郷先生がそれを日本語で補足解説する。

それが、わからない(汗)。

東郷の話すキングスイングリッシュよりも
東郷が語る薩摩弁のほうが意味不明だった(涙)。

同じ日本人なのに・・・ 一応、同じ日本語なのに・・・

日本の夜明けは、眩暈がするほど混沌だあ。