あかんたれブルース

継続はチカラかな

開けゴマ

三十になったかならなかったの頃だったと思います。

初夏の休日の午後の紅茶をすすりながら、ピコピコと
テレビゲームをやっていた。

上半身はだか。エアコンをつけるほどではなかったのです。
でもなんか西日が差してきて汗ばんできたような・・・

ふと、視線をお腹にやるとお臍が、可愛い。

じっと見つめると、臍になにか詰まっている。

胡麻? 臍の胡麻

指で臍の穴を広げてみます。

小さな碁石のような黒い胡麻。臍の胡麻にしては小さくはない。

指で触れるデッパリが心地よいというか気になる。

いえね、普通は弄らないのです。

あとでお腹が痛くなるから。でもそのときは気になった。

気になっると気になって気になって仕方ない性分です。

指で臍の穴をよじって出っ張りを指でつまもうとするのですが
取れそうで取れない。そうなると気になって気になって仕方ない
結局、諦めて・・・
薬箱からピンセットを取ってきた。合理的に効率的に摘出しようと。

そして、ピンセットでつまんで、

ふん(汗)! ぎゃっ ひー いひひ ひゃはは ひー

なんかしっかりこびりついて根が生えているようで
なかなか取れない(汗)。
実は、わたし、臍が弱点で人並み以上に感じやすいのです。
たぶん、前世で臍に矢が当たって死んだ武士か騎兵隊か土人
じゃなかったらアリババかその他の盗賊。

それでも、この日のわたしは違っていました。

ぎゃあぎゃあいいながら悶絶すること40分。

のたうちまわって、遂に、もぎ取った!

なんかデカイ耳糞が取れたような感動です。

で、そのピンセットで取れた物体を見て、生命の神秘を感じました。

この臍の胡麻、小さな黒い空豆のような形で
芽のような根が生えている。それが臍の奥に根付いていたんですね。
植物というか小さな球根のような感じです。

天地逆ですがその根の部分がひろがって花が咲いているようにも見える。

あのまま、そのまま、放っておいたら
どうなっていたんだろう?

と、そんなことを考えながら感心していると・・・

あ痛たたた、なんかお腹が痛くなってきた。



正露丸、効きますか(涙)?






幻覚舎アウトセーフよよいのよい文庫 馬太郎『仁丹』より「胡麻
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1312398933
この胡麻、欲しい人がさしあげます。