あかんたれブルース

継続はチカラかな

繋ぐ



ブログ初めて4年と4カ月。鍵付き記事の数をあわせて
昨日で1999本。(一般表記では1870本ですが)
千夜一夜の与太話が本日で2000本目です。
なんか、それなりの想いを込めた記事にしたいなあ〜、と。

私事で恐縮ですが(汗)


先月の二十日に母が上京して来ました。
妹が仕事で迎えにいけないとのことで、神田で打ち合わせの後に
羽田に向かった。今年で82歳。
夏休みで羽田混んでいて、見つけるのに苦労した。

あっ、みつけた。

翌日、早朝から電話で「墓参りに行こう」と。
親爺の入った墓は埼玉県の越谷にある。
妹の家は川崎でして、わたしは足立区から川崎までいって
東武伊勢佐木線の蒲生まで
その日は二往復でした(汗)。

母が小さくなっている。

歩調があわないのだ。ゆっくりと歩調を緩めて歩くのだけれど・・・
時々歩みをとめて、帳尻を合わせます。
(んんっ? おかしいなあ)
ふり返ると、母も止まっている。

「なにやってるんだよ!」

母は歳をとってしまった。

叱られてばかりです。

「そうねえ、歳は取りたくないねえ」と笑っている。


川崎の駅での帰り道、
駅ビルのエスカレーターの前で立ち止まり、
ふり返った。

母が倒れていた。

「なにやってるの!」

ちょっとした段差に足を引っかけたようです。
大事には至らなかった。

そのことをルイちゃんに話したら怒られた。

「なんで、手を繋いであげへんの!」

えっ、それはちょっと・・・

こっぴどく叱られた。
ルイちゃんのお母さんは小さい頃に亡くなっている。
その記憶もないほどの、そんな頃に死んじゃった。

次は必ず手を繋ぐ。そういう約束をしました。

翌日、川崎からわたしの自宅まで迎えにいきました。
途中、洋品店屋で服を買いたいという。ショッピングに付き合った。
店の入り口には段差ではなく深い階段が三段。

ママ、お手を。

母の手を握った。何年ぶりだろう。小学校・・・
とにかく40年以上前、ぶりだ(汗)。

母の手は年老いて、しわしわだけれども、柔らかい。
昔、この手が好きだった。

それをきっかけに、わたしは母と手を繋ぐ。

京浜東北線と山手線の乗り換えで、千代田線の乗り換えで
階段があれば、段差があれば、坂があれば、人混みがあれば・・・
黒部でも手をつないでいた。


ルイちゃん、
有り難う。

母はよろこんでいました。