あかんたれブルース

継続はチカラかな

『手と声の輪』〜テーマ「家族」〜後記



再度、今回の「家族」というテーマで後記として記事を書かせてさせてください。
11月24日に「家族のプロセス」という記事で
後記めいたものはアップしたのですが、
今朝、つ〜たんの後記の記事に
家族を帰る場所として、それを「帰る場所とは行く場所」いう一節で
表現してありました。それに触発されました。

わたしは今回の家族というテーマから
「時間」というキーワードを導いてみました。
それを「プロセス」と言い換えてもかまいませんが。時間のプロセスかな。
わたしは「人間は幸せなるために生まれてきた」という持論がある。
そこから「人間は家族を作る」という習性があるとした。
そこに時間プロセスが存在する。
それは「帰る場所とは行く場所」である。

ここから以降はいつも与太話です。

時間というプロセスを考えたのは
誕生して成長するまでを血縁的家族です。成長成人をいつまでとするか?
個人差と環境、時代にもよります。
現代なら二十歳とか学校(進学)卒業から就職、独立でしょうか。
地方出身者なら上京時の独立が切っ掛けとなります。
社会に出るという解釈かな。
時代をさかのぼれば11歳ぐらいで士族の最底辺足軽はその下の中間奉公をしたし、
伊藤博文などがその例です。中間は武士ではいのですけどね)
商家に丁稚奉公にいったりします。
山県有朋足軽なのに商家に丁稚に出されました)
明治になっても「書生」なんていうのもあります。
中卒で集団就職とかも70年代までは多かった。
要は親元を離れて他人の飯を食うことです。

血縁家族→非血縁の疑似家族が生まれる。

この疑似家族に共同体(会社とか)や結婚が入ります。

疑似家族については仁侠関係(やくざ)をイメージしてしまう。

ただ、やくざのルーツはもともと武士から始まっている。
元祖やくざの幡随院長兵衛は浪人の子とはいえ、一応武士ですからね。
ここで浪人というのがポイント。
寄るべき共同体を失った者達が、疑似家族を構成した。
その親となるべき仮想「父」を「親分」「親方」「オヤジ」「親っさん」などといいます。
これはやくざだけではなく職人や工夫などでも使う名称でありシステムです。

義兄弟というのもある。
侠客というのはもともと中国から伝わったもので
三国志』の劉備関羽張飛は桃源の誓いで義兄弟となります。
北島三郎が歌う
「親の血を引く兄弟よりも固い契りの義兄弟」ってやつです。

このように社会性、共同体があって疑似家族が生まれる。
ところが、現代はこれが希薄になった。
豊かさや便利や民度の向上や法整備によって個人が尊重される時代です。

社会に進歩発展ですが、試行錯誤というものある。
よかれと思って施行していった制度や仕組みでも弊害はあるものです。
血縁家族からの発展する必要性が希薄になった。
なくても、生きていけるのですね。

誤解しないでほしいのは、別に血縁家族を否定しているわけじゃない。
それはあって当然で、今回提示された「帰るべき場所」なのですが
帰るということは、同時に「行く」ということであって、
ここには二通りの意味がある。

そして、希薄という意味では人間関係の希薄もある。
これもまた、付き合わなくても生きていけるんだな。
デメリットばかりが持ち出され、なんといっても煩わしい。

そうなったときに、こうなってしまうと、血縁が唯一の拠り所になってしまう。
わたしは血縁もまた否定はしませんが、現代の常識とは
必要以上にこれを重要視する。
これは戦後から高騰した価値観です。でなければ明治の戸籍制度実施から。
また、本来やくざは実子を跡目にしませんが、70年代以降実子相続が増加してきたはずです。
これも豊かさが原因。

今回、家族というテーマで最初に危惧したのは
これが血縁家族だけに特化しないかということでした。
しかし、それはわたしの老婆心だった。
そして、深く考える「場」となりました。

最後に、盟友ルイちゃんの話を付け加えます。
彼女は継母に育てられ折り合いが悪く、家族というものに裏切られた人です。
そのぶん、彼女の家族に対する執着は強い。
シングルマザーですが子供達は自分の血をわけた子供。血の絆です。
彼女にはアンポンという孫がいる。
これがとっても可愛い。わたしも一度電話で話しましたがクラクラしました。
「なんでやねん」と突っ込まれた(汗)
二、三才の子って可愛いですよね。でもそれだけじゃない・・・

ルイちゃんはアンポンがとても可愛い。
このまま本当の孫になってほしいと願っている。わたしも同感。
ルイちゃんとアンポンに血縁はありません。
「不思議やわあ」と彼女はいう。
ルイちゃんと継母が豹変したのは実子が生まれてからです。
血とは不思議なものです。ここに愛憎がある。

あれだけ、血にこだわったルイちゃんが
まったく血縁のないアンポンが可愛くて可愛くて仕方ない。
たまに、遊びに来ると
ルイちゃーん!ってアンポンが走って飛びついてくるそうです。

なんかさ、いいよな〜あ