あかんたれブルース

継続はチカラかな

子供絶叫! 満のボランティア

わたしは飽きた。ウンザリなんだ。(7)


最近できた友人に満という男がいる。

多少、直線的ではあるけれど生真面目な正直者だ。
可愛いおバカちゃんでもある。

わたしが満のことを手放しで抱きしめたくなった話を
本日の記事にしてみます。

「しかしさ、あの伊達直人のランドセルはとんでもない方向に暴走したねえ」

「ボランティアって定義にも波及しているようです」

「うんざりだよ」

「わたしの住んでる地域の夏祭りではお化け屋敷をやっています。
 わたしは毎年一枚、そこにお化けの絵を描いて贈っています」

偶然なのですが満もわたしと同業のグラフィックデザイナーです。
絵心はあるわけだ。セミプロみたいなものです。
その満が、子供達のために年に一枚、渾身の力で筆をとる。

「偉いねえ、それもボランティアじゃないか」

「年に一回なので、暇な時間を利用すれば何枚でも描けるのですが、
 キリがないので年に一枚。と決めています。
 それもあって、できるだけ恐い絵を心がけているんです」

「子供達の反応はどうだい?」

「とっても恐がってくれて、好評なのですが・・・」

「が?」

「なかに、数人・・・恐がって泣き出す子がいたりします」

「それぐらい良い出来ってことじゃないか」

「ところが、それもあって自治体のお母さんから
 もっと恐くないのにしてくれっていわれるたりするのです」

「ええっ、そんで手心を加えるの? 微妙というか複雑だね」

「いえ、そんなことはしません。むしろ闘志が湧いてきます」

「がははあ、そりゃあいいや(笑)
 最近の子供達っていうのは恐さを知らないからね。
 俺等の小さい頃は恐い漫画や映画やテレビとかたくさんあったじゃない」

「仕上がって絵を町内会の会長に届けると、いや〜な顔するんですよね」

「ありゃま、ま」

「ますます闘志が湧いて、来年はもっと凄いのにしようと」

「うん、なかなかよろしい」

「結構、人気なんですよ。他の町会からも借りにきたりして」

「へえ。凄いじゃない」

「そこで、泣いた子供のお母さんと目があったりして・・・
 闘志が湧いてきます」


とまあ、こんな話を聞いて、
わたしは満のことが大好きになりました。

トチ狂ってる方々にこんな質問をしても仕方ありませんが
さて、満のボランティアを評価するとすれば。

(1)大変よろしい。
(2)すこし手心を加えればいいのに
(3)迷惑だけだ
(4)偽善だ
(5)ボランティアをやめる