あかんたれブルース

継続はチカラかな

むっしゅの宿題

河本大作は利用されたのであり、背後にはコミンテルンの謀略
張学良は父親殺しがばれないよう爆破実行犯を闇に葬っていた
  ♪
加藤康男『謎解き 張作霖爆殺事件』(PHP新書)

宮崎正弘の国際ニュース・早読み(張作霖爆殺事件、やはり河本は真犯人ではなかった)
http://melma.com/backnumber_45206_5201005/

宮崎正弘の国際ニュース・早読み(張作霖爆殺事件の真相 補遺)
http://melma.com/backnumber_45206_5202460


6月6日、あめざあざあふった日だったかどうかは
忘れたけれど、むしゅから宿題を出されました。
その頃、眼の症状が酷く、まったく文字が読めない。
結局、三ヶ月もほったらかしにしてしまった。ごめんね

ま、問題が問題で、というか難しくて即答しかねる
というのもありました。だからこの三ヶ月間は
ときおりそれをテーマに物思いに耽っては

「馬太郎、いまなにを考えていたの」

いや別に

「だれか違う女の人のこと考えていたんでしょう」

そんなことないよ

「うそ。うそつき!」

いや、そんなっ 

バッシッ!

たいへんな目にあったものです。どうしてくれるむっしゅ。


わたしの考えは張作霖殺害に「張学良は父親殺し」は
無理筋というか、だとしても無意味ではないか思う。

わたしは張作霖爆殺を
河本大作の証言(彼を主役主犯格)通りには受け止めません。
当然彼も重要な役割を担ったでしょうがネジの部品にしか過ぎない。
ネジをまわした人物や旋盤工や溶接工や塗装業もいる
組織的な犯罪だったと思います。

それは近年発見された爆破事件の前に
関東軍によって撮影された現場写真の存在から
入念なリハーサルが行われていたことが立証となります。
(ソースは太平洋戦史会の水島さんから)

わたしは張作霖殺害をソ連側の謀略説も十分有だと思う。
仮説としてですが、犯人は複数いる。
しかし共犯ではない。連携はない。

これは伊藤博文暗殺とも似ていると思う。

張作霖は複数の相手から命を狙われていた。
その決行が重なったんですね。あくまでも仮説です。
また、決行が重ならなくとも、
関東軍は積極的にその罪を引き受けた。
なぜか?

ここからは個人的なドラステッィクな意見ですよ。

間抜けだからです。

その黒幕を上原勇作とすれば、
この首領はとんでもない大間抜けのアホちゃんだ。
上原だけでなく、奉天派だろうが旅順派だろうが
陸大出のエリートたちの大間抜けぶりが遺憾なく発揮された。

張作霖を殺害してもババ
殺害しなくてもその犯人を買って出たジャイアント馬場
どっちも婆です。ピンサロのボンクラ

なんたって日露戦争で国力差八倍の敵に勝ったからって
国力差八十倍の敵に挑戦したアホちゃんです。
それ以外にも中国、英国、オランダ、豪州と戦った。
まるで谷干城不平等条約改正の手段のようだ。

歴史ミステリーとして、張作霖暗殺の犯人を捜すことは
面白いとは思うけれど、それがそれ以上に
日本のあの頃の間抜けぶりを根底から覆すことになるのか?
つまり、張学良を親殺しとして、それを立証して
(できるかどうかかなり難しいと思う)
それを誰にどうつきつけるのか。
日本があの当時ある意味「ハメラレタ」ことの
証にならないんだよなあ。むしろ、間抜けを露見させて
自爆に陥ってしまう怖れが大きいと思う。

わたしは張学良を擁護するものではないけれど
儒教的環境のなかで(儒教世界で父親は絶対)
張学良がそこまで腹を括って
(仮に学良が下手人として、もしバレたら一発で破滅)
梟雄たる人物であったとしたらその後半の人生は違ったはずだ。
たとえアヘン中毒からの暴走であったとしても
説得力は薄いと思います。

昨今、近代史の謎解きと称して
出版物をセンセーショナルに煽る。そのわりには
そこから導き出される結論「オチ」がつまらん。
(つまらんとは広島弁でのしょうがないの意)
面白ければいいというものではなく、
そこには推理推察の出来不出来があると思う。
それは映画でも小説でも漫画でも歌で漫才でもなんでもある
わけですから、
竜馬暗殺の真犯人を中岡慎太郎とするとか
児玉源太郎の死を後藤新平の毒殺とするとか
伊藤博文暗殺を山県有朋とするとか
そういった奇を照らすものには、それなりの評価が必要。
そういうのがないからミスリードしても
平気でいったもの勝ちの「疑う知性」を盾にした
無責任さが生まれる。

と、後半話が飛びましたが
張学良真犯人説はつまらない。