あかんたれブルース

継続はチカラかな

自殺行為的なファンタジー

月夜の晩餐(6)
http://blogs.yahoo.co.jp/trickstar2003jp/52027640.html


馬太郎ブラザーズの長老格に
トリックスターという不良オヤジがいる。
アル・ジョルスン物語とか往年の古典映画などを紹介する
一見好々爺のフリしているが、とんでもない人だ。
でんでんのような人。同一人物かもしれない。


冷たい熱帯魚』を観ました。


善良で、誠実で、正直モノの馬太郎は
トリックスターさんの推奨を素直に受け止めて
眼が不自由なこともあって彼のレビュー記事も読まず
なんの予備知識もなくまっさらな状態で、観たさ。

オープニングの母親のミニスカートを怪訝に思った。

10分、20分、30分と嫌な予感がしてきた。
東映Vシネマじゃないのかよ・・・
予感は的中した。目隠しさせられて絶叫マシーンさ。
それもグロのグログロの弩グロのピカレスク

さっきトリックスターさんのブログに抗議にいって
そのレビューを眼を近づけて読んだよ。
その最後になんて記してたと思う?

>二度と見たくないし、後味の悪い映画だが、

だってよ(怒)

まったく。これはあれだ、騙されて入った店で
ゲテモノ料理を出されて食って
その感動の仲間を増やそうという新手の幸福の手紙だ。

冷静に、採点して82点。このコーナー初の80点越え

しかし、わたしは認めない。
園子温を認めない。反目にまわってやる。
それと良い子は絶対に観ないように。


村田幸雄なる怪物を演じた
でんでんの怪演が圧巻!
これはもう文句なしだ。凄い、凄すぎ!

この作品は父性の、父親の映画だ。
みんながもとめている逞しいリーダーの復権だ。
気をつけないと魂を抜き取られるぞ。

マジで問題作ってやつです。
テーマ性の深い。
しかしこれをピカレスクといっていいのかどうか

方向性として、可能性というのは認めるけれど
そっちの方向はもう無しだよ。
場に北が三枚捨てられているのに
国士無双の北単騎待ちというやつです。
この手に目を奪われてはいけない。


わたしは、監督園子温を認めない。


わたし自身はずっと
リアリティーというものを追い求めていた。と思う。
でもさ
エロもグロも、もうそっちのほうは行き着くところまで
いってるよ。
なんかさ、この作品でグロの終焉を観た。
中山競馬場の最終レースで有り金全部突っ込んで
それこそ帰りの電車賃まで
グロの財布から粉まで出して穴場に並んで
そしてオケラ街道をブツブツいいながら
船橋法典の駅員と揉めているような、感じです。

それをリアルというか、ナンセンスというか

若い、感性。餓鬼の恐いも知らずのパワー
後は死体写真か戦争しいかないじゃない。
そういうのは今年の三月十一日にピリオドが打たれた。
それでも懲りないなら、それなりにニーズはある。

宮崎駿はいった。
こういう時代ではもうファンタジーじゃだめなんだ。
そうなんだと思う。

エロもグロも出つくしたなあ・・・
世の中はナンセンスのままだしさ。
そっちのほうでの救いは紅次郎だけだろう。

賛美歌が聴こえた
アーユースリーピング
すこし眠ったほうがいい。寝たほうがいいよ。
疲れているんだ。
俺が見守ってやるから
安心してお休み

緊張や興奮ではなく
ゆるやかな安堵のなかで
添い寝してやる
背後を気にすることはない
俺がいるから
抱いているから安心して
おやすみ