あかんたれブルース

継続はチカラかな

現実味がないとダメなんだ。

言葉狩りは続いている(2)


暴力とか、非道とか、やさしさとか、情けとか・・・
そういったものの基準に個人差がある。
多様化しているわけだから、それは当たり前?

そうだろうか。

個人差はあったとしても、そこにはある種の基準がある。
あっていいと思う。それがない!

そういうこともあって、
わたしはこの現実世界にリアリティーを感じないことが
多々あります。

みんなは本当の恐さ怖ろしさ恐怖というものを
知っているのだろうか?

一昨日の金曜ロードショーで『アイアムレジェンド』をやっていた。
近未来SFで地味な設定だなあ・・・と
そしたら「ゾンビ物」だった。
アメリカ人はこういうのが好きですねえ(汗)
ゾンビ→死霊→バイオハザード
ここに他民族国家アメリカの恐怖があるのでしょう。

昔、『グレムリン』は東洋人と置き換えていると
水野晴男が解説していましたが、
本能的な意志しかないゾンビや死霊は無条件で駆除できるので
娯楽映画としてスカッとする?

ドラキュラはこうはいかない。理知的だし、美的です。
なんだったら仲間になってもかまわないと思ってしまう。
その点、ゾンビや死霊はグロテスクだしね(汗)

本来の日本人の恐怖は
実体のない「怨霊」とか「悪霊」だった。
欧米人だってそういうのは怖れていたはずなのに・・・
銃器とか火器でそれをねじ伏せるところに
「リアル」性を見出す?
なんというか感性の退化としかいいようがない。
ま、恐怖とグロテスクは背中合わせではあるのですが
グロばっかりが全面にでると、なんかね(汗)
恋愛とセックスの関係のようで味気ない。

70年代からオカルト映画のニューウエーブがあったと思う。
そのはしりとして、わたしが一番恐かったのは
ローズマリーの赤ちゃん』でした。
一級の恐怖映画。それも心理的にです。
あとは『シャイニング』ですかね。

エクソシスト』になるとグロです。
公開当時
「これはキリスト教徒でなければ本当の恐さはわからない」
といわれましたが、日本中が絶叫した(汗)
もっとも、わたしが映画館で絶叫して椅子から飛び上がったのは
ポルターガイスト』のピエロだった。
あれは恐怖というよりも「びっくり」でしたけどね(涙)
先週、Kちゃんのリベンジでもう一度レンタルして
鑑賞して同じ場面で飛び上がってしまった(汗)
学習能力のなさに臍を噛む。

それ以前、古典的洋画の怪奇物は
ドラキュラ、狼男、フランケンの怪物くん僕たちですが
そんなに恐くはないよ。
でもね、フランケンシリーズの『フランケンシタインの復讐』は強烈。
エロなのだ。
醜いアザのあるヒロインが恋人ハンスを三人の貴族に殺されて
その復讐のためにフランケンシタイン博士から整形手術を受けて
小股の切れ上がった美女に変身して色仕掛けで敵を討つ。
たしか中学一年のときに日曜洋画劇場で観ましたが
ラクラしました。クララ立ったわよ!

やっぱりさ、恐怖っていうのは
心理的に観客の心を揺さぶってほしいものです。
そのなかにエロスやグロテスクは存在する。

俺のクララを立たせてくれ!