あかんたれブルース

継続はチカラかな

馬鹿でも利口でもできない。

良識派の壁(3)


母親がイタリア系スペイン人なので
ギリシャ人とはまったく無縁で
パパンドレウ首相ともまったく無関係なのですが
彼らについて勝手に書きます。

ギリシャの経済危機がEUそして
世界的金融危機に発展していることはご存知かと思います。
日本も円高から企業業績を悪化させられ
とんだトバッチリだ。

そのギリシャを救済しようとしたEU諸国に対して
パパンドレウ首相国民投票によって
救済案の是非を問う、
と発表したからさあ大変。
大混乱と大顰蹙となりました。

それ以前のギリシャ経済のイイカゲンさ
ギリシャ人の身勝手さに
民主主義の難しさを痛感するのは多分わたしだけじゃない。

こんな厄介なお荷物を、と
EU諸国は頭を抱えていることでしょう。
(国内外の)マスメディアは
パパンドレウ首相指導力のなさと、延命的政治駆け引きと
解説していましたが、指導力のなさはいいとしても
延命って・・・
こんな破綻寸前の国の宰相なんて(汗)
それでもやりたいのかなあ?
なんか穿った捉え方のようにも感じるけれど、甘いか?
わたしだったらゴメンこうむるな。

ギリシャ国民のデモの有様を思い出して考える。
諸悪の根源は現政権のパパンドレウ首相云々ではなく、
それ以前のデタラメにあるわけだ。

日本の原発問題でも現与党の民主党をどうのこうのいうよりも
それを追求する立場にある自民党の責任なわけ。
これは決して、
事故処理の手順や対応の不味さを弁護するものではない。
誰かに代えてうまくいくものなのか?
そういう代わりがあるのか?
と、普通は想像をめぐらせると思う。

なんかさ、逆の立場で無責任な上から目線の気がする。
そういうものが民主主義ってものじゃない。
番人ばかりでは二進も三進もいかない、

ギリシャ国民の反対デモをテレビで眺めながら
そんなことを考えあわせていまいた。


易経」の循環論からのメカニズムを学めば、
物事が動くには、プロセスが必要です。
対立や衝突や闘争は無益なことではあるのですが
そういったプロセスを経ないとなかなか進展しないものです。
エネルギーのガス抜きみたいなものでしょうかね。

非常に非効率なものなので、それを無益と捉えるけれど
そういった手順を踏まないで上手くできればいいだけで
そうするしかいかないところが現実なわけです。
無益なような燃焼がエネルギーを生み出す、と解釈するかな。

パパンドレウさんだって大統領にまでなった人だから
馬鹿じゃない。ないと思うよ(汗)。
たとえ、馬鹿だったしても、
ああいった提案をすれば
EU諸国から、世界から、顰蹙と批判を浴びることは
わかっていた、と思うほうが自然じゃなだろうか。

その当然の反応として
「救済策を受け容れなければ、
 ビタ一文いや1ユーロもやらん。
 EUから出て行け」となりました。

この恐喝めいた本音は前々から言いたかったのでしょうが、
言えないよね。思ったことを正直にいえない。
逆な意味でフランスのサルコジ大統領もスッキリしたかもね。

冷や水を浴びせられたのはギリシャ国民となった。
「パパンドレウの逆襲」
つまり、あの愚行をみせたかったは
ギリシャ国民に対してじゃなかったか。
彼らに選択の余地はない。
救済案は呑まざるおえないわけだ。

もしこれでギリシャが救われて、
世界恐慌に歯止めがかかったとして、
当然パパンドレウ首相は退陣するのでしょうが
その汚名は未来永劫に歴史に刻まれるわけだ。

もし、上記のような意味合いをふくめて
パパンドレウという政治家があえてそういった狂言廻しを
やったとしたら、だとしたら
大したものだ。

この人物は良識派ではない。
その壁を越えたものである。