あかんたれブルース

継続はチカラかな

バレなきゃよかったのか。

良識派の壁(4)


オリンパスの不透明な企業買収の件
やっぱりというか遂に真相があらわになりましたね。
財テクの失敗の損失隠し
前の社長など三人の重役の仕業だそうです。

オリンパスといえば一流の優良企業、銘柄。

その手口は唖然不自然で露骨というか悪質というか・・・
企業買収にかこつけて架空の会社を作って
その成功報酬に莫大な手数料を支払う。

ひとつの嘘を誤魔化すために
また別の嘘を、と嘘の上塗りで犯罪行為に奔った。
暴走した、かな。

企業経営者の倫理が問われる。

ホントに問われているんだろうか?
バレなきゃよかっただけで、とか
どこの会社でもやっていることなんだろうか。
だとしたら、困ったタヌキです。

良い学校を出て、一流企業に就職して優秀と目され
その会社で出世してラインにのった優秀な人物がこれだ。
これを会社のためとか株主のためとか日本のためというかあ?
そういう詭弁は通用しないと思うのだけれど
どこかで
自分がその立場だったらやったかもしれないと
考えてしまう良識派はいると思うよ。

良い悪いじゃない。バレなきゃいい。
問題は先送り、責任は回避。
そういうのが上手な世渡りだと信奉されている。

そしてこれを「現実は」という。
わたしはそんな現実など認めません。
そういうと綺麗事だという。
そしてまた「現実は」と言い募る。
わたしはそんな現実など認めない。現実はもっと厳しい。

株式システムの資本主義の行き詰まりとか
民主主義の誤った捉え方とかモラルの低下とか
その発端はいろいろあるとは思う。

このブログをはじめたとき
馬太郎の姿勢表明で「常識」というものを信じない。
としました。そういったものは
時代や環境や都合でコロコロかわるコミックだと。

そして、よくいうところの
「少数派と多数派の逆転現象」がそれを拡大させている。
ここでこれに歯止めをかけないと崩壊するぞ。マジで。

子供たちに対して顔向けができない国。
すべては大人達の責任だ。

こういった不正、フェアでないことをやるのには
本来だったらある種の勇気が必要だ。
その源泉に「自分さえよければ」とか「バレなきゃいいとか」
「世の中そういうものだ」とか「現実は」とか
様々な心理的誘惑を大義名分にかえる常識があります。

やれ国際化というけれど、
宗教や民族、文化、様々な相違はあっても
世界共通なものに「フェア」がある。
語学教育が国際化につながらない。まずはフェアであること。
そういうことを嗤う連中もいるでしょう。
正直者は馬鹿を見る。と

スティーブ・ジョブズが言い残した
Stay hungry. Stay foolish
「ハングリーであれ、愚かであれ」
は胸に沁みたよね。

でも、その場では納得しても、イザとなると
その言葉を正当に咀嚼して行動できる社会は人は少ない。
そして非難されちゃうことのほうが多い世の中だ。

ジョブズは米国人でありながら仏教や日本の禅に
深く影響されたといいます。
東日本大震災で日本人のフェアが世界に驚愕を与えた。
ジョブズは企業家として成功者でもある。
けれども、その日本での企業家のモラルや常識は
地に落ちている。

このギャップに愕然とさせられてしまいます。
なにか根本のところで間違っている。


こういうのを大西瀧治郎は危惧したんだ。