あかんたれブルース

継続はチカラかな

遊んで暮らす

Jの食卓・労働とボランティア(7)


労働ってなんだろう?
労働を我慢の代償と考える人は多い。

七年前、高校時代の友人から
マジで説教された。
奴が落ち込んでいたので元気付けようとしたら
逆にこう諭されたちゃったよ(汗)
聞き流したおいたけれど
ちょっと苦いというか、痛かった。つらいねえ

わたしは仕事がらもあるけれど
たぶん端からみたら遊んで暮らしているようにみえるかも。
「好きなことを仕事にできていいですねえ」
といわれることも多いです。
そんなこともないんだよ。シビアな世界だし、
仕事に関係する専門知識も生半可なものじゃないんだ。
印刷知識やマーケティング、構成力、交渉力・・・
読心術だって磨かないとアカン。
二十九歳から組織人じゃありませんからねえ(汗)


一生、遊んで暮らしたい


これは、『岸和田少年愚連隊』の中場利一
の自伝エッセーの本のタイトルです。
昔、このブログでもブックレビューで記事にしたことがあります。
岸和田は『カーネーション』の舞台でもあって
大阪でもガラの悪いところです。言葉も汚い。
そういう環境のなかでぶっ飛んだ中場利一と知人たちの
アホ噺が綴られている抱腹絶倒でちょっぴりほろりだ。
同い年のせいか、彼の感性には共感しちゃう。

「一生、遊んで暮らしたい」

利一はこう考えた。
でも、やってることはなんじゃらかんじゃら
非常に忙しい。これだったら真面目に働いていたほうが
効率的ではないかと思うのですが、
利一は絶対にそういう選択しない、できないと思う。

詐欺やらなにやらで捕まったニュース報道で
「二年間で二千万円あまりを荒稼ぎ」とかあります。
一味(この事件の逮捕者は三人)の人数分でこれを割ってみると
年収333万円。設備投資や経費もあるでしょうから
手取りは200万円以下です。費用対効果が・・・悪いなあ(汗)

問題は、彼らの世界観にあって
動機は「遊ぶ金欲しさ」とだいたい相場はきまっている。
なんだろう、遊ぶって?
横領で何億とかちょろまかした犯人は
「ギャンブルで使った」とよく自白します。
競馬で食ってるプロがいる。パチプロも知っている。
彼らはとてもストイックです。厳しい。
とても遊んでいるとは思えない。
わたしには到底、マネができません。


労働の反対語は、遊ぶ。なんだろうか?

労働と遊ぶの間に、「ゲーム」という言葉を入れてみる。
労働(ゲーム)遊ぶ。
こういう考えに対して不謹慎だという人もいる。
労働とはもっと崇高なものだと。

わたしはそうは思わない。

労働イコール我慢じゃない。
でも、我慢しないといけないときもある。
アホな相手と打ち合わせ・交渉しているときに、時には
相手のコーピーカップに煙草の吸殻を投げ込んで
それを顔面に浴びせ
テーブルをひっくり返して
「中学生でもわかる道理がなぜわからんか!」と
どやしつけてやりたい衝動を抑えられるのは
わたしにとって仕事はゲーム意識があるからだと思う。

上から目線というものじゃなくて、
お世辞でも「好きなことを仕事にできていいですね」
と羨ましがってみせる態度は間抜けだと思う。

失礼しちゃうわね。とさえ思うこともある。

「我慢することが仕事」なんていうのも間違っている。
そんな台詞のどこにもリアリティーをわたしは感じない。
リスクを背負い込む勇気のない卑怯者であり
それは愚か者の達観でしかない。



一生、遊んで暮らしたい。