あかんたれブルース

継続はチカラかな

危険なジョージ

微睡みのゲオルギウス(2)


結局、打ち合わせの時間より1時間早めに家を出て
千代田線の西日暮里で下車してしまった。
物好きなのか・・危ないかなあ・・・

わたしは好奇心の強い中年男
どう考えても期待を裏切るような美女が
待ってるわけではないけれど、いやそうじゃない
なぜ、あの女はわたしが今日13時に音羽
打ち合わせがあることを知っていたのか?

馬ちゃんと漏らしたことから馬太郎を連想して
ヤフーブログの馬太郎を探り当てた。
ここまでは可能性として、ゼロとはいえない。
そこまでたどれば、プロフィールから年齢と誕生日
そしてラブベルも、過去記事のコメントからチャーリーも
わかるだろう。

なぜ、あの女はわたしが今日13時に音羽
打ち合わせがあることを知っていたのか?

カマをかけられただけなのか。
それに引っかかった?
もしオカマだったらどうしよう(汗)

そんときはまた逃げればいいかな・・・(また?)

乗り換え口のエスカレーターが地上に運んでくれる。
地上に出ると眩しい。今日も暑いなあ
ネクタイなんかしてくるんじゃなかった。
違うよ。打ち合わせだから締めてきたんだ。

ホームをゆっくり進行方向の反対側の池袋方面に歩く
キオスクを通り過ぎたあたりで、いたよ。
きっとあれだ。不味いなこっちを見てる。
小太りの女がこっちを見ている。
わたしだって確認されただろうか・・・引返そうか
しかしなんて格好なんだ。ロココ調のドレス、しかも鶯色の
まるで銀座イギンって感じでしょうか(汗)
ヤバイなあ・・・あっ、後ろ向いた。逃げちゃお

さっとキオスクの陰に隠れて、そのまま視界から外れて
引返そうとしたら、ケータイが鳴った。
ポケットからそれを出して着信を確認すると
あの番号だった。恐る恐るケータイに出る。

「何してるの、はやくいらっしゃい」

「は、はい」

キオスクからまたもとの位置に出ると
まっすぐにこちらを向いて手招きしている。


もうだめ。