あかんたれブルース

継続はチカラかな

新世紀到来の兆し



明けましておめでとうとうございます。
今年もよろしくね。

お正月、いかがお過ごしでしょうか。
タツに入ってぶ厚い新聞のテレビ欄をながめてると
横で息子が高校受験のお勉強に勤しんでる。
大変だねえ。

「ねえパパあ、ここ教えて」と英語の問題を質問。

「残念だなあパパは日本人なんだ」

「あれ?外国人じゃなかったの?」

「あああっ、ポルトガル人だからね
 英語はリトルだけなのよ(汗)
 国語か社会だったら相談にはのる」

というわけで進研ゼミの過去問集のなかから
「4000字以上の現代文」を教えることになった。

これがああた、ヘーゲル弁証法の解説(汗)

2008年の早稲田の付属高校の問題みたいです。
目標時間がなんと30分!
いや、内容は面白いんだけど、この4000字を理解して
その後の設問を30分で記入していくなんて、無理!

読み込んで理解するのに30分はかかるんじゃないか?

なんかさあ、塾で受験テクニックを学ぶって意味
しみじみと痛感させられました。

ま、とにかく読んで理解しないことには
どうにもならないので、テレビのナレーターに
なりきったつもりで抑揚をつけて読むのがコツと
まあ声を出して読んで、ときどき解説したりして
最後まで読んでやったのですが、30分オーバー(汗)

わかったろ。あとは自分でおやり。

そんだけのことだったんですが、
なんか読んでみて、この難解なヘーゲル弁証法
非常に理解できた。
まあ普通、哲学とかあまり接する機会はありません。

長谷川宏氏という日本のヘーゲル研究の第一人者
の文章です。氏はこのなかで
ヘーゲルに対する矛盾を指摘しているのですが
氏の真摯な態度が文章に表れていて
とても良い内容だった。

でね、わたしなりに考えたのですが

ヘーゲルは自然の摂理、成長の過程を
種→芽→葉→花→実→種・・・として
種が芽に「否定」されると考えたようです。
そして、このプロセスを「まとまり」と考えた。

でもさ、わざわざ否定なんて捻りをきかさなくても
「変化」でいいんじゃないの、と思う。
「まとまり」は循環でいいじゃないか。
とわたしは考えるわけだ。

で、ヘーゲルは自分が存在する現実社会に
愛想をつかして、
個人と共同体の調和の時代とする
はるか昔のギリシャ時代への憧憬となったという。

でね、長谷川先生がいうのは
なぜヘーゲルがあえて「否定」という言葉を使ったか
というと当時(18世紀末)のドイツの堕落にあったと。

個人が自由と自立すれば必然とそこに
否定と対立が生まれる。

これは現代社会にもいえることです。
(日本は戦後とくにその傾向が顕著)
これが履き違えられた自由主義個人主義だ。
つらいのは、その反対に全体主義の大失敗がある点。

でもねえ、結局は個人がなにをどう自立するか
自由をどう認識するかの内容の問題だと思うのだ。

エゴと結びつかないかどうかなのだ。

まあ、一生懸命主張する人に
それがエゴであるかどうかなんて判断はつかないし
指摘されても金輪際認めようとはしないでしょう。

昨年年末にマヤの暦がどうしたこうしたで
ひと騒動ありましたが、結局はそれで仕舞いじゃなくて
新しい時代に入るというオチだった。
今年、2013年からね。

日本だけでなく世界共通として様々な問題がある。
経済ひとつとってもこれだ。
日本国内にあってはたとえばイジメとか
どうにも解決できない問題があります。
  イジメはね、共同体の和を乱す警戒心から
  異質なものを排斥する動機から発している。

もっと身近な対人関係でも否定と対立は
日常茶飯事じゃないでしょうか。

わたしはよく「個の肥大」という言葉を使うけど
なんでそんなに頑なに不安や恐怖と直結するのか?
そういうの、不幸だと思うよ。

守る。

そっちの方向じゃない。

相手を受け入れたからって
自分がなくなってしまうなんて発想は妄想だ。
それは確固たる自分がないからであり
自立してないから、自由じゃないから、
不安になるのだと思う。


今年はどういう年にしようか?

もし今年の抱負を考えるのであれば、
この自立と自由ということを
テーマのひとつにしてほしいと思う。

それはこれまで勘違いされてきた
自立や自由じゃなくてさ、
もっとおおらかなものであって
そんなに堅苦しいものじゃないと思うよ。

だめなものはだめ。
それ以外はだいたいは受けれてあげる
それっくらいのもんでいいと思う。

それはまず自分からはじめる変化なんだと思う。

ギリシャ時代は紀元前の話として2000年。
そういった調和は初期のローマ帝国まで続くとして
その後の約2000年がヘーゲルのいう否定の時代
つまり個人と共同体の対立の時代として
(長いスパーンだなあ(汗))
この2013年が新しい時代の到来と考えても
いいんじゃない。


では、みなさん一年がんばりましょう!