あかんたれブルース

継続はチカラかな

愛を知る人

優秀と有能(5)
http://www.youtube.com/watch?v=CfAHws-6CMY


申し訳ないが、私は皇帝などなりたくない。

それは私のやりたいことではない。
誰に対しても支配や征服などしたくない。
ただ、できれば皆を助けたいのだ。
ユダヤ人にしろ、キリスト教徒にしろ、
黒人にしろ、白人にしろ、皆を。

私たちは皆、お互い助けたいと思っている。
人間とはそういうものだ。
他人の不幸ではなく、
お互いの幸福によって生きたい。

私たちはお互い憎みあったり、
軽蔑したりなんかしたくない。
この世界には一人一人場所がある。
大地は豊かで、皆に恵みを与えてくれるものだ。

人は美しく自由に生きられるはずなのに、
私たちは道を失ってしまった。
貪欲が人の魂を毒し、
憎しみをこめて
世界をバリケードで封鎖してしまったのだ。
貪欲が私たちを悲劇と殺戮へと
軍隊歩調で追いやったのだ。

私たち人間はスピードを開発してきたが、
自分自身を閉じ込める結果となってしまった。

富を生み出すはずの機械が、
私たちをどんどん貧乏にしてきた。

知識は私たちを皮肉屋にした。

知恵は私たちを非情で冷酷にした。

私たちは考えてばかりで、
感じることが出来なくなってしまった。

機械が増えれば増えるほど、
私たちには人類愛がより必要なのだ。
知識が増えれば増えるほど、
優しさや思いやりが必要なのだ。

そうでなければ、人生は暴力で満ち、
すべてを失ってしまう。

飛行機やラジオのおかげで、
私たちはお互いの距離を縮めることが
できるようになった。
こういった発明品の本質は、
人間の良心や、国境を越えた兄弟愛や、
私たちが団結することを
強く訴えかけることにある。
今でさえも、
私の声は世界中の何百万人もの人々のもとに
届いている。
絶望している男女や子供たちのもとに。
罪のない人たちを
拷問し投獄する組織の犠牲者のもとに。

いま、私の声が届いている人達に言おう。
「絶望してはいけない」と。
いま私たちの上に覆いかぶさっている
不幸というのは、
貪欲がただ通過しているだけにすぎない。
人間の進歩を恐れている人たちの
敵意にすぎないのだ。
憎しみは消え去り、独裁者たちは死に絶えるだろう。
民衆から奪いとった権力は、
また民衆のもとに戻るだろう。
人間は永遠に生きることはできないのだから、
自由は決して滅びることはないのだ。

兵士たちよ!
獣に身をまかせてはいけない!
奴らは、君たちを軽蔑し、奴隷にし、
生活を管理する。
君たちが何をすべきか口を出してくる。
考え方や感情にまで指図する!
思想を叩きこみ、決められた食事を与え、
家畜のように君たちを扱い、
砲弾の餌食として使うだけだ。

こんな自然に反する人間たちに
身をまかせてはいけない!
こんな機械の頭と機械の心を持った機械人間に!

君たちは機械じゃない!
君たちは家畜じゃない!
君たちは人間なのだ!
君たちは心に人類愛を持った人間だ。
憎んではいけない。
愛を知らない者だけが憎むのだ。

兵士よ!奴隷になるために闘うな!
自由のために闘え!
ルカによる福音書』の17章に、
神の国はあなたがたの中にある」と書かれている。
神の国は一人の人間や
特定の人たちの中にあるのではない。
一人一人、君たちのなかにあるのだ。
君たち民衆は力を持っているのだ。
機械を作り、幸せを生み出す力が!

君たちには力がある。
人生を自由で美しくする力が!
人生を素晴らしい冒険にする力が!
だから、民主主義の名のもとに、
この力を使おうではないか!
みんなで団結しよう!
新しい世界のために闘おう!
皆に雇用の機会を与えよう。
若者に未来を与え、老人に保障を与えよう。
そんなまともな世界のために闘おう!

獣たちもこういった公約をかかげて
権力を手にしたのだ。
だが、嘘だった。
奴らは公約を守らなかった。
これからも実現させることはない!
独裁者たちは自分だけを自由にし、
民衆を奴隷にしたのだ。
さあ、この約束を実現させるために
闘おうではないか!

闘おう、世界を解放するために。
国境を取り除くために。
貪欲と憎しみと不寛容をなくすために。
闘おう、分別ある世界のために。
科学と進歩がすべての人たちの幸福へと
導くような世界のために。
兵士たちよ!
民主主義の名のもとに、団結しよう!



ハンナ、聴こえるかい?
君がどこへいようと、ほら見上げてごらん、ハンナ。
雲が消えて、太陽の光が差し込んできただろう?
僕たちは暗闇から抜け出て、光のなかへいくんだ。
新しい世界に。
心やさしい世界に。
憎しみも強欲も残忍もないそんな世界に。
だから見上げてごらん、ハンナ。

人間の魂には翼が与えられていたんだ。
そしてついに人間は飛び始めたんだよ。
虹に向かって
希望に向かって
未来に向かって
輝かしい未来に向かって

君や僕、みんながそこで暮らすんだ。

だから見上げてごらん
ハンナ、見上げてごらんよ。