あかんたれブルース

継続はチカラかな

黒い食卓



『欝ごはん』なる漫画があるそうな
主人公の鬱野たけしのB級というかD級というか
超ネガティブで内向的な
貧乏臭いグルメ漫画みたいです。

名前からして主人公はうつ病なんでしょうね。

その食卓は自宅だったり牛丼屋だったり
ハンバーガーショップだったりケンタッキー
だったり、ま、ファーストフードとか
コンビニジャンクフードがメインディッユ
なわけですが

そのエピソードのひとつで面白と思ったのは
クリスマスのケンタッキーで
リア充の客はバーレルを購入していく。
対して鬱野たけしはひとりぼっちのメリークリスマス
バカにされたくないので
かといってバーレルは一人では食いきれない。
そうだ二人分の唐揚げ買えばいいとの作戦で
ならんだのですが、レジで
「店内でお召し上がりですか?」の問いに

「はい」

と言ってしまうミスを犯し
12月24日にケンタッキーの店内で
一人淋しく二人前の唐揚げを頬張るわけです。
そのときに鬱野たけしの心情が

「適応しろ! 鈍感になれ!
 無自覚 無頓着 無神経 
 無感覚になれ!」

失敗を認めない絶対に認めたくない。


知性と感性教育の融合を説おいていますが
現代社会において
この感性というものが、邪魔だと
考えられて久しい。

クール崇拝も
心無い発言や嫌味のインテリ焼きバーガーも
モラルハザードもみーんなここから
かもし出されているのではないだろうか。

この『欝ごはん』という漫画
特定の精神疾患患者というのではなく
いまの日本人の心の風景を
写実的に描いたブラックな作品なんですね。