あかんたれブルース

継続はチカラかな

さらば佐野眞一

犯人はお前だ。No.5)


ノンフィクション作家の佐野眞一
橋下さんに対する週刊朝日での差別記事で
すっかりミソをつけてしまって
それから出るは出るは彼の盗作問題。
まあ、小説じゃなくてノンフィクションっていうのは
いろいろな情報(過去記事文献なども)をもとにも
しますからどこからどこまで引用、盗作とするかは
難しい判断があるものです。
児島襄の『日露戦争』などは一応小説として
扱われてる長編全6巻だったかな8巻だったかな?
もう全編全面ほとんど資料だらけというか
公刊戦史をもとにしているんですが、
一次資料なら大丈夫なようです。むしろ権威があると。

佐野眞一の作品に『阿片王』なる怪書がある。
内容はとてもスリリングなのですが
取材過程のどうでもいい謎の男装の麗人とかあって
そういう余計なのをカットすれば3分1ぐらいで
いいですよね。
と、この間高田のおっちゃんとの茶飲み話の
話題にしたら。
それだと原稿料が稼げないというシビアな話を聞いた。
連載から単行本という流れで
当初は連載の原稿枚数でギャラが計算される。
連載をもてない書き下ろし専門ライターには
羨ましい話ですが
小説と違って、取材には金と時間を要する。
ま、小説が簡単ってわけじゃないんけどね。

でも、作品としての完成度としたらどうだろう?
読者としてはかったるくないのかなあ
こうして活字が敬遠されていく。

今現在、出版業界では小説は壊滅的状態だそうです。
文芸の講談社が傾くわけだ。
映画化されるのもケータイ小説か漫画からが多いもんね。
一度愛想を尽かされた読者を呼びもどすの難しい。
子供からじゃないと無理なんじゃないかなあ。
大人はオンラインゲームやツイッターに夢中。
本なんか読んでられないもんね。

あれは椎名誠だったかなあ
そのエッセイ本で『活字中毒者の味噌蔵』
とかあったような記憶が・・・
少数派であっても活字中毒者っていうのはある。
わたしも一時なりかけたことがあって
電車とかで読み物がないとムズムズするんだ。
トイレは勿論、就寝前も。
で、それがよかったかどうかはわからない。

単に純粋に依存するんだったら可愛げもあるけど
なかには量を自慢する人がいる。
これだけ読んだとか。
別に数をこなせばいいってもんじゃない。
そういうなかに読書には
快楽と苦行があるんだろうね。
言葉を選べば達成感ってやつだ。
益荒男が百人斬り千人斬りを誇るのと同じだ。

もっとさ、気楽に寝そべって
鼻糞ほじくりながら屁こいて本読みたいよね。
そういう風景って、最近あんまりない。
生活様式がすっかり変わってしまった。
文庫本の時代かあ・・・
それとも柴錬の時代かなあ

その連載小説で週刊誌の売上げを
左右した時代があったという。
信じられるう?