あかんたれブルース

継続はチカラかな

『17歳のカルテ』の腕枕



 バイバイありがとうさようなら愛おしい人よ
 あんたちょっとイイ女だったよ
 その分ズルイ女だね

シャ乱Qつんく♂の「ズルい女」でやんす。
これに照らし合わせれば、ズルい女=イイ女
という図式はさほど無理がない。
つまり家庭的とか良妻賢母型の女性が
=イイ女 とはならないってことです。そうでしょう

このズルには例のビッチだって入るし
悪女、小悪魔、魔性の女性陣も入るわけだ。
つまりグッドバッドガール含めてみ~んな
小股が切れ上がってるイイ女。

で、ですね。
昨今注目の境界性パーソナル障害
そう・・男をボロボロにするボダ子もまた
イイオンナ
ということになる。
じゃなかったら男は入れあげない。でしょう。

これとは逆の立場で女性からいうと
ダメンズさんというのがいらっしゃる。
精神医学の認識では、そういうダメンズさんを
幼児期の不自然な愛情受給による障害、病気と
ジャッジしているようですが、
この考えにわたすは
ずーっと違和感をもっているわけだ。

確かにそういうのは依存の裏返しなのかしれない。
またそこには姑息なDVや卑劣ストーカー行為とう
力の支配の存在もあるでしょう。
ただ、それだけなんだろうか?
どうも力業で割り切ってしまおうという
キメの荒さが鼻につくわけで
デキの悪い昨今の日本映画のようでもある。
そんなに単純なものじゃないんじゃないか・・・

まず第一に人間は一人では生きてはいけないもので
そこに持ちつ持たれつの、必要とされる(相手)場
というのが重要な意味をもつものです。だろ
名もなく貧しく美しく』でもそういてるわけで
それは障害が有る無しに関係しません!

長谷川伸がいうように「色気」というものが
「一途」であるとすれば、まさにココにあり、
そういうのを「情の深さ」というのではないか?

愛情とは愛と情だぞ。

そういうのを病気だとか異常だと言い出すと
民主党・蓮紡あたりの団扇ブーメランと同じ。
そして健常者とやらは色気のないカサカサの連中
ということになります。
いくらコラーゲン注入しても太るだけ。

だから『17歳のカルテ』で
アンジェリーナ・ジョリーが演じたリサが
超魅力的で、所謂「イイ女」に感じてしまう
わけですよ。そういうこと。

このリサをボダ子じゃねえかあ?としました。
悪女のレッテルを貼られる
もしくは破滅の女神
境界性パーソナル障害の女たち
とは別に「非定型精神病」というのがある。
これは精神疾患の二元論的分類の
双極性障害躁うつ病)か統合失調症かの
考えの矛盾に対してわりとはやくから生まれた
ものです。
もっとも二元論では診断できないので
それに付随派生する病名はたくさんあるし
誕生しては消え去っているわけだ。
アダルトチルドレンなんていうのもすっかり
廃れてしまいましたもんねえ。

で、さ
このボーダーと非定型精神病は似てるのだ。
つまり「イイ女」だってことです。
これがツボにはまった男はたまらん。
それが不幸なのか幸福なのかは
他人がどうこういう筋合いじゃあない。
そういうのはまったく個人的なものですから。

でね、類似はそうでも、相違がある。
つまりボダ子は男を破滅に導くというか
男が途中で挫折してしまうわけですが
非定型精神病の女とそのパートナーとの関係は
非常に良好なのだそうです。
当然そこには様々な障害があってもですよ。
これ、不思議な話だと思わないでしょうか。

当然、なかにはヘタレの男だっていたでしょう。
そういうとき非定型精神病の女は「切る」
ことができるのだそうです。
別れても後を引かない。後悔しないのだ。
そこには彼女の独立性が大きく影響してるようです。
つまり依存だけじゃないんだね。

独立性、アイデンティティー・・・
17歳のカルテ』のリサに感じた魅力には
これがあった。ただしそれは当然完璧じゃない。
でも彼女の苦悩の根源はそこにあったわけで
そういうものは虚勢された健常者どもには
無縁のものじゃないか。

だからさあ先の記事で
アンジェリーナ・ジョリーが演じたリサを
境界性パーソナル障害ではないかと記したのは
間違いかもしれませんね。
総指揮と主演したウィノナ・ライダー
実際に境界性パーソナル障害であるわけで
その差は作品のなかでも十分表わされている。
でね、そのうえで
そういうのって異常なのか?
という考えが再び出てくるわけです。

喧騒のなかの偽善と演技に辟易しながら
必死に自分というものを見出そうとする
純粋で正当な苦悩の姿勢をそう簡単に
異常としてしまうこと自体に
違和感をおぼえてしまう。

ま、そんな大上段なことは別として
恋をするならイイ女
毒を喰らわば皿までも
愛してる=死んでもいい
バッタもんのハンバーグじゃなくて
血のしたたりおちる添加物ヌキの本物の
生肉を食いたい。
豚カツでも生姜焼きでも焼き鳥でもいい
わたしは本物がいいのだ。
ビッチでもなんでも