あかんたれブルース

継続はチカラかな

やさしく歌って

やさしく歌って


徒然なるままに
ボーッとしてたら秋の夜長のイレブンPM
で、退院してからここんと頭の身辺整理中。
思い出せないことも多い。
なにを忘れたのかがわからない。
そんななか
メニューを読んで感動させた俳優がいた
なんて逸話が頭の隅にこびりついていました。

なんだったけ?

サラ・ベルナール
母はユダヤ系オランダ人売春婦。
教会で教育を受けたのち
サラは生活のため
女優と売春婦を兼ねることとなったという。
そして、19世紀最高の女優となる。
「聖なるサラ」との名を博して

なんか知的な感じだ。
今度これでナースを口説いてみたろか(笑)

わたしがルイちゃんに頭が上がらないのは
彼女が奏でる福音の歌にある。
それは昨日の閉店間際のスーパーでゲットした
半額シールにさらなる上に半額シールが貼られた
一本30円の大根のレシピだ。
それをどう料理するかをこと細かく
歌ってきかせてくれるのだ。
イカさん」が登場したり
ときには「ぶりのあら」だったりする
そういったいずれも見捨てられた役者たちを
共演者にして彼女の夕餉の食卓の舞台が幕を開く
そのプログラムを彼女が読み聞かせてくれるのだ。
わたしは母親の膝のうえでそれを夢心地のように聞く
イタリアの少年セバスチャン
懐かしく温かく癒されてしまうのは、なぜ?

やさしく殺して

昔友人が時事ネタに絡ませて
「こっちは半額商品しか買えねえんだよ!」
馬鹿野郎!と怒りをぶつけていた。
その気持ちはわかる。痛いほど。
そのことを彼女に話したら
「なにいうてんの、半額やからラッキーやんか」
といなされた。
その友人も彼女も貧困のなかにある。
またそれをアテツケで彼女がいったわけでもない。
かといって、彼女がそういつもおりこうさん
というわけでもなく時には不貞腐れるはひっくり蛙は
手のつけられないアライグマに変身することも
よ~く知っているのだ。痛いほど(汗)
人間はそう単純ではない。

やさしく歌って

わたしたちは豊かさや便利さを求める。
それは誰だって同じ。わたしも例外じゃない。
しかし、それが故に
身近にある大切なものを見過ごしたり
見失ったりしてることが多いものです。
手っ取り早く楽しいこと美味しいことを求めてしまう。
手近にあるものに目を奪われ
違う角度にある手近な幸せが目にはいらないのだ。
それはさほど高価なものではない。

豊かさとは
そういうことを知る人々のなかにある。


killing me softly with her song
やさしく歌って
https://www.youtube.com/watch?v=SrBjnEBsI-Q