文太の弔い合戦
山守さん弾はありゃせんがの(7)
狂犬野良犬を演じさせたら天下逸品の文太が
仁義なき戦いでは組織の実力者を演ずる。
守るべきものを背負うわけです。
このへんは東映を離れた健さんが
組織と個人のしがらに苦悶するのと似てますが
文太の場合はハナッから「気まま」があるので
あそこまでストイックじゃあない。
そんな文太ですが頑迷頑固というか
筋をいったらテコでも動かない役柄を好演する。
そんななかで映画じゃないんだけど
『北の国から』の特別篇で
純(吉岡秀隆)が裕木奈江を妊娠させてしまい
田中邦衛が彼女の叔父に謝罪にいくのですが
この叔父が菅原文太なのだ。
で、田中邦衛は土産に南瓜を持参するのですが
それを文太叔父はピシャリ、いやビッシーと
締めました。
「誠意とはなにか?」と。
これは凄みがあった。倉本総はよく書けたと感心した。
そして文太叔父の凄みのあること。
筋論でも鶴田浩二のそれとは違う。
文太はそういう演技ができるにじみ出る役者だった。
尚言葉数の多さは
鶴田浩二>菅原文太>高倉健となります。
鶴田の先は松方<梅宮<山城新伍(笑)
まとにかく菅原文太が名優だったことをいいたい。
それなりに芸風も広かったんだ。健さんにより。
この場面は『仁義なき戦い』を知ってる人だったら
唸ったと思うよ。
田中邦衛は本シリーズ5本で文太の敵役だった。
いい加減で卑怯で、こういうタイプ
実際の社会にいるいる。嫌な奴さ。
完結篇では文太の子分に射殺されるのですが
そのことき場内から拍手が起こったほどです(笑)
無論、『北の国から』では別人なんですけどね。
田中は手土産に南瓜を持参した。
そのバッグの包みをみただけでハラハラしたものだ。
誠意をみせるなら虎屋の羊羹か錦松梅に・・・
案の定、文太に叱られた(笑)
まあねえ、交通費で予算オーバーだったんでしょう。
なんともわびしく、哀しい筋立てだったなあ
いや文太が正しい云々の話じゃないんだよ。
このニュアンスわかんない?
もうひとつ評価したいのは晩年の声優として
『千と千尋の神隠し』の釜爺は
文太らしい温もりがあって非常によろしい。
また『ゲド戦記』のゲドもよかったです。
台詞回しが饒舌ではなく野暮ったいところが
また味わいがあって深くてね。
声がいいんだよ。
独特の低音が。小林旭とは対照的。
わたしゃ若い頃
文太の「ほう」をなんとか自分のものにしたくてね。
あの口の中で転がして鼻にかける「ほう~」
四六時中「ほう」「ほう」いって練習してました(汗)
ついたあだ名は「みみずく馬ちゃん」(涙)
NHK大河の『武田信玄』では板垣信方を演じましたが
武者姿ほれぼれした。こういう無骨な役があう。
個人的には『坂の上の雲』で
立見尚文か梅沢道治を演じてほしかった。
いまネットの番組表(今週日曜日まで)みたところ
地上波でもBSでも文太追悼番組やらないんだね。
テレビ東京が『トラック野郎天下御免』をやるぐらい。
秘密保護法でがちゃがちゃいってるけど
これが現在の日本の表現統制だ。
しかも自分達で自主規制して首絞めてる。
倫理ってなんなんだ?
おやっさん、弔いはわしがやりますけん
こらえてつかあさい。
狂犬野良犬を演じさせたら天下逸品の文太が
仁義なき戦いでは組織の実力者を演ずる。
守るべきものを背負うわけです。
このへんは東映を離れた健さんが
組織と個人のしがらに苦悶するのと似てますが
文太の場合はハナッから「気まま」があるので
あそこまでストイックじゃあない。
そんな文太ですが頑迷頑固というか
筋をいったらテコでも動かない役柄を好演する。
そんななかで映画じゃないんだけど
『北の国から』の特別篇で
純(吉岡秀隆)が裕木奈江を妊娠させてしまい
田中邦衛が彼女の叔父に謝罪にいくのですが
この叔父が菅原文太なのだ。
で、田中邦衛は土産に南瓜を持参するのですが
それを文太叔父はピシャリ、いやビッシーと
締めました。
「誠意とはなにか?」と。
これは凄みがあった。倉本総はよく書けたと感心した。
そして文太叔父の凄みのあること。
筋論でも鶴田浩二のそれとは違う。
文太はそういう演技ができるにじみ出る役者だった。
尚言葉数の多さは
鶴田浩二>菅原文太>高倉健となります。
鶴田の先は松方<梅宮<山城新伍(笑)
まとにかく菅原文太が名優だったことをいいたい。
それなりに芸風も広かったんだ。健さんにより。
この場面は『仁義なき戦い』を知ってる人だったら
唸ったと思うよ。
田中邦衛は本シリーズ5本で文太の敵役だった。
いい加減で卑怯で、こういうタイプ
実際の社会にいるいる。嫌な奴さ。
完結篇では文太の子分に射殺されるのですが
そのことき場内から拍手が起こったほどです(笑)
無論、『北の国から』では別人なんですけどね。
田中は手土産に南瓜を持参した。
そのバッグの包みをみただけでハラハラしたものだ。
誠意をみせるなら虎屋の羊羹か錦松梅に・・・
案の定、文太に叱られた(笑)
まあねえ、交通費で予算オーバーだったんでしょう。
なんともわびしく、哀しい筋立てだったなあ
いや文太が正しい云々の話じゃないんだよ。
このニュアンスわかんない?
もうひとつ評価したいのは晩年の声優として
『千と千尋の神隠し』の釜爺は
文太らしい温もりがあって非常によろしい。
また『ゲド戦記』のゲドもよかったです。
台詞回しが饒舌ではなく野暮ったいところが
また味わいがあって深くてね。
声がいいんだよ。
独特の低音が。小林旭とは対照的。
わたしゃ若い頃
文太の「ほう」をなんとか自分のものにしたくてね。
あの口の中で転がして鼻にかける「ほう~」
四六時中「ほう」「ほう」いって練習してました(汗)
ついたあだ名は「みみずく馬ちゃん」(涙)
NHK大河の『武田信玄』では板垣信方を演じましたが
武者姿ほれぼれした。こういう無骨な役があう。
個人的には『坂の上の雲』で
立見尚文か梅沢道治を演じてほしかった。
いまネットの番組表(今週日曜日まで)みたところ
地上波でもBSでも文太追悼番組やらないんだね。
テレビ東京が『トラック野郎天下御免』をやるぐらい。
秘密保護法でがちゃがちゃいってるけど
これが現在の日本の表現統制だ。
しかも自分達で自主規制して首絞めてる。
倫理ってなんなんだ?
おやっさん、弔いはわしがやりますけん
こらえてつかあさい。